研究課題/領域番号 |
13610400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 広島市立大学 (2002-2004) 敬和学園大学 (2001) |
研究代表者 |
田中 利幸 広島市立大学, 広島平和研究所, 教授 (10329336)
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研究分担者 |
TANAKA Toshiyuki Hiroshima City University, Hiroshima Peace Institute (10329336)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 沖縄戦 / 神風特攻作戦 / 自滅作戦 / 愛国主義 / 心理的葛藤 / 敵のイメージ / 戦略爆撃 / 無差別爆撃 / 沖縄 / 日本軍 / 米軍・豪州軍 / 太平洋戦争 / 特攻隊員 / 戦争心理 / 人種関係 / 米軍・連合軍 / 牧攻隊員 / 米軍 |
研究概要 |
沖縄戦は1945年3月下旬から9月初旬まで5ヶ月余り続いたが、その間、米軍が投入した戦力は、艦船が約1500隻、兵員延べ数が55万人弱。これに対し沖縄守備軍(日本軍)は11万6400人の兵員で抗戦。日本軍が洞窟にたてこもりゲリラ戦法を展開したため市民を巻き込む長期的な激戦となったこの戦闘おいて、米軍側は1万4千人の死亡者を含む約5万人の死傷者を出した。一方、日本側は、6万6千人の兵員と4400人の特攻隊員をこの戦闘で失った。 本研究は、沖縄戦の期間中に起きた様々な重要な問題のうち、連合軍に最も恐れられた日本軍による組織的大量自滅作戦、すなわち「神風特別攻撃作戦」に焦点を当て、なぜゆえにこのような残虐な軍事行動がとられるようになったのか、その原因の解明とこの攻撃作戦に参加した特攻員の心理状態の分析に努めた。本研究では、そのため、特に以下の2点に分析の中心を置いた。 (1)沖縄戦に参加した神風特攻隊員4400名のうち、大部分が旧制大学と高等専門学校のいわゆる学徒出身の若者たちであった。したがって、一定の共通した社会的背景を持ったこうした若者たちの心理、特に「体当たり攻撃」という自殺行為への志願の動機と命令実行をめぐる心理的葛藤、天皇イデオロギーならびに愛国主義との相互関連性の有無、敵に対するイメージといった心理的要素の分析。 (2)若き知識人たちであった特攻隊員を自殺行為へと追いやった背景にある極めて重要な問題である「日本存亡の危機」、すなわち日本の全国的破壊をもたらした米軍の「戦略爆撃」、すなわち焼夷弾による多数の市町村への無差別爆撃の分析。特に「戦略爆撃」の思想と方法がどのような歴史的経緯を経て確立したのか、その詳細な歴史背景の分析。
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