研究課題/領域番号 |
13610411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
舘野 和己 奈良女子大学, 文学部, 教授 (70171725)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 『和名類聚抄』 / 『風土記』 / 木簡 / 郷(里) / 和名類聚抄 / 風土記 / 『和名類聚聚抄』 |
研究概要 |
本研究では古代の行政村落である郷(里)の編成と変遷の様相を、都市空間と比較しつつ追及することを1つの目的とした。そのために行ったことは「奈良時代郡郷里名一覧」の作成と、ケーススタディとしての郷(里)の復元作業である。 前者は『和名類聚抄』に見える郷(里)を基準に据えつつ、それらが8世紀以前の史料にどう現れるか、あるいは現れないかを確かめ、さらには『和名類聚抄』には見えないが、それ以前に現れる郷(里)にどのようなものがあるかを明らかにし、郷(里)の変遷を把握しようとしたものである。そのためにエクセルを用いて、諸史料に見える地名を整理する作業を3年にわたって行い、完成させた。これによって、郷(里)の編成に8世紀以前と『和名類聚抄』との間に、どのような変化があったかを具体的に知ることができる。 一方後者の作業は、ある郷(里)の現地比定作業を通じて、その編成の仕方を探るというものである。この3年間、伊豆・下総・常陸・若狭・出雲・隠岐・周防・筑前・豊後などを対象に、『和名類聚抄』や木簡などから知られる古代郷(里)地名に比定される現地に赴き、その地勢や古代村落の重要な構成要素であった式内社などを調査した。そしてその成果の一端は今年度、「古代周防国大嶋郡における村落の復元」で明らかにしたが、いずれの地でもほぼ共通した村落編成の原理を見ることができた。すなわち郷(里)編成にあたっては、農業生産力が優勢な小平野に位置する集落を核とし、周辺のより小さい複数の集落を併合した。前者の地名が郷(里)名となり、後者は郷里制下の里名になったが、いずれも自然集落そのままではなく、政治的編成を大きく受けているということである。
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