研究課題/領域番号 |
13610417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
古厩 忠夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (30018642)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 上海市 / 汪精衛政権 / 上海市商会 / 日中戦争 / 地域エリート / 上海 / 商紳 / 漢奸 / 戦争協力 / 聞蘭亭 / 商会 |
研究概要 |
日本は、太平洋戦争を開始したあと、租界を含む上海の全域を占領し、支配を行なった。しかし、戦局の悪化にともなって華中の日本軍支配地域では悪性インフレーションが引き起こされ、経済状況は極端に悪化していく。この時期の上海市は、形式的には、汪精衛の「南京国民政府」施政下におかれたが、実質的には、日本軍支配下にあり、日本軍の軍需調弁なども軍配組合など日本側機関によって行なわれた。しかし、上海の市政運営を行ない、日本軍と汪政権の支配下で、上海市の行政運営を行ない、市民生活を維持したのは、日本軍占領下の上海にとどまった上海市商会の一部のメンバーであった。 このような太平洋戦争開始直後の日本占領下の上海の統治構造は、日本敗戦まで継続しているが、これまでのこの時期の研究は、日本の対華政策、日本軍の動向などについて日本側の史資料を利用して明らかにするものが中心である。 本研究では、最近比較的利用しやすくなってきた上海市档案館などが所蔵する文書資料、日本銀行上海駐在員の報告など日本に所在する未利用資料を積極的に発掘する一方、これまで断片的にしか利用されていない『大陸新報』、汪政権側の発行した新聞『中華日報』、「政府公報」(『汪偽国民政府公報』)などの記事を採録し目録を作成することにつとめ、さらにそれらの分析を行なうことによって、その政治、経済、社会の実態解明につとめた。 今後、これまでに収集した資料の分析をさらに行ない、日中戦争末期の上海の政治、経済、社会の実態に関する論攷をまとめる作業を行ないたい。
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