研究課題
基盤研究(C)
1.太平天国前夜の台湾社会における社会変容に関する考察結果。(2001年度)(1)有力移民による開発の手法と利益の独占過程(2)移民の流入に伴う少数民族との紛争(3)漢族内部の激しい競争と下層移民の不満の高まりなど、広西と台湾との共通点が確認された。19世紀の広西の社会矛盾は、他の辺境地域にも当てはまる現象であると考えられる。この事実は太平天国が全国的な運動となり得た主要な理由となる。2.四川省原山地区の舞族反乱に関する考察結果。(2002年度)(1)漢族移民の流入によって生じた少数民族との関係悪化は、清朝が半ば辺境経営を諦める程の規模に発展したことが確認された。(2)太平天国の翼王右達開軍の四川省での失敗の要因は、厳しい対立関係の調停に成功しなかった点に求められる。3.17〜19世紀の華南における少数民族社会の変容に関する考察結果。(2003年度)ヤオ族反乱として趙金隴・藍正樽・雷再浩等の反乱について通事的な考察を行った。(1)中国社会が周辺諸民族を呑み込みつつ不断に膨張を遂げた要因の一つとして、移動性の高い少数民族の定着農耕民化させ、その空間的移動への要求を科挙合格による官界進出という垂直的な回想間移動へと吸収させる政策が指摘される。(2)その一方で、非従順な民族に対しては、武力によって封じ込めるなど、抑圧的な暴力性をも兼ね備えていたことが判明した。4.太平天国前夜の広西における社会変容に関する考察結果。(2004年度)(1)当時の地方官が既存の統治体制の維持に専念した結果、新興勢力の成長を促進させ、彼らに一定の政治的役割を与えて地方統治を補完させるだけの余力を持ち得なかったこと、(2)長官たちの更迭劇によって失墜した政府に対する人々の信頼を回復できなかったこと、(3)科挙エリートと非エリート間の亀裂を深める結果をもたらしたことが立証された。
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