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古代イタリアの諸都市における城壁の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610465
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関(財)古代学協会

研究代表者

坂井 聰  財団法人古代学協会, 古代学研究所, 助教授 (20215586)

研究分担者 浅香 正  財団法人古代学協会, 古代学研究所, 教授 (70066059)
研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード古代イタリア / ポンペイ遺跡 / パッパモンテ城壁 / 石灰岩直立壁 / 切石積み城壁 / 塔 / カプア門所在問題 / ポンペイ城壁 / 城壁防禦機能の喪失 / 廃棄物堆積層 / 西暦62年の地震 / ローマの平和 / 19世紀地図資料 / 石灰岩 / 凝灰岩 / 乱石積み城壁 / 熔岩 / 煉瓦 / 段階的発展 / ポンペイ / 城壁 / パッパモンテ / サムニウム人 / ギリシア人 / Caramica a Preti Sottili / フラッテ遺跡
研究概要

本研究においては,古代イタリアの城壁を代表する事例として,とりわけポンペイ遺跡の城壁について集中的な研究を行い,以下の点において従来の通説を見直す成果を得た。
1)ポンペイ城壁の起源とされるパッパモンテ城壁は,前6世紀という建設時期に関しての通説は承認されるものの,城壁の工法,石材の脆弱性から本格的な城壁としては殆んど機能していなかったことを証明した。
2)次の段階のいわゆる石灰岩直立壁に関しては,従来有力であった前5世紀初頭という建設時期が大幅に下る(前4世紀以降)可能性を,具体的な遺構および遺物研究に基づき提示した。
3)本格的なポンペイ城壁の成立期である石灰岩および凝灰岩の切石積み城壁に関して,とりわけこれらの石灰岩を使用する城壁の機能が不十分であることを示し,従来はかなり時期差があるとされてきた次の凝灰岩を使用する段階との年代が余り離れていないことを,建築学的観点から提起した。
4)ポンペイ城壁の発展の最終段階は前1世紀初頭の城壁上への塔の付加であるとされてきたが,古代学研究所の発掘調査により検出された第9塔は,それよりも更に後の時代に再建されていることが,発掘データの検証および使用建築工法の検討から判明した。
5)古代学研究所の発掘した地区には,19世紀の初頭以来のポンペイ研究史上において,『カプア門』と呼ばれる城門があるとされてきたが,、発掘調査の結果,この城門は存在しないことが明らかになった。このような誤認が生まれた背景を,19世紀の諸史料を綿密に検討することにより解明した。
これら一連の成果の一部は,2002年11月にローマで開催された,国際的なポンペイ研究学会において報告された。

報告書

(4件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (22件)

  • [文献書誌] 坂井 聰: "La storia sotto il suolo del 79 d.C.-Considerazioni sui dati provenienti dalle attivita archeologiche sulle fortificazioni di Pompei"Opusucula Pompeiana. 10. 87-100 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂井 聰: "古代学研究所『カプア門』発掘調査概要"Opusucula Pompeiana. 11. 103-114 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浅香 正: "ローマ都市の起源と王政"古代王権の誕生IV. 単行本. 121-144 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂井 聰: "イタリア・ポンペイ遺跡の発掘調査"大阪商業大学商業史博物館紀要. 5(印刷中). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂井 聰: "いわゆる『カプア門』の所在問題を巡って"古代学研究所研究紀要. 8(印刷中). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浅香正(監修): "ローマと地中海世界の展開"晃洋書房. 244 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "Hitrory under the Soil of A.D 79"Opuscula Pompeiana. X. 87-100 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "Archaeological Reports on the City Gate called Porta Capua in Pompeii From the Japanese Excavation"Opuscula Pompeiana. XI. 103-114 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Asaka, Tadashi: "The Origin of Rome and the Problem of Kingship"The Origin of the Ancient Kingship. Vol.IV. 121-144 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "The Excavation of Japan Institute of Paleological Studies at Pomepii"Bulletin of the Muse urn of Commercial Histo Osaka University of Commerce. Vol.V(in preparation). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "Around the Hypothetical Porta Capua in the Light of Research History"Bulletin of the Japan Institute of Paleplogical Studies. Vol.III(in preparation). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Roman Empire and the Development of Mediterranean World(Asaka, Tadashi(ed.))(Kyoto)"Book printed by Koyo Shobo. 244 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂井 聰: "イタリア・ポンペイ遺跡の発掘調査"大阪商業大学商業史博物館紀要. 5. 1-26 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 坂井 聰: "いわゆるカプア門の所在問題をめぐって"古代学研究所研究紀要. 8(近刊). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "Preliminary Reports Archaeological Investigation at Porta Capua, Pompeii, Excavation executed in 2002."Opuscula Pompeiana. 12(近刊). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 坂井 聰: "古代学研究所ポンペイ遺跡『カプア門』発掘調査調査概要"Opusucula Pompeiana. 11. 110-124 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "Nuove Ricerche del Japan Institute of Paleological Studies sulla fortigficazione di Pompei"Atti del Convegno per Nuove Ricerche di Pompei. 単行本(印刷中). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 浅香 正: "『エリュトゥラー海案内記』について"シルクロード学研究叢書. 6. 59-86 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 坂井 聰: "79年の下に眠る歴史-ポンペイ下層発掘調査の語るもの-"ローマと地中海世界の展開. 単行本. 60-79 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai, Satoshi: "La storia sotto la terra del 79 d.C. Considerazioni sulle fortificazione"Opusucula Pompeiana. 10. 87-98 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 浅香 正: "ローマ世界と東方交易"ローマと地中海世界の展開. 単行本. 2-26 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 浅香 正(編): "ローマと地中海世界の展開"晃洋書房. 229 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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