研究課題/領域番号 |
13610506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岩崎 文人 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70098705)
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研究分担者 |
槇林 滉二 尾道大学, 芸術文化学部, 教授 (90033498)
宇吹 曉 (宇吹 暁) 広島女学院大学, 生活科学部, 教授 (10110462)
植木 研介 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20033508)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | プランゲ文庫 / プレスコード / 検閲 / GHQ / 原爆文学 / 原爆報道 / 原民喜 / 大田洋子 / プレス・コード / 原爆文字 |
研究概要 |
GHQ/SCAPが発出した十ヶ条のプレスコード(日本出版法)に基づき、CCD(民間検閲支隊)が1945年9月から1949年10月まで検閲を行っていたことはよく知られている。しかし、その実態は必ずしも明らかではなかった。ただ,早稲田大学の研究グループによって、雑誌の目次データベースづくりがなされ、その輪郭が少しずつ明らかになりつつある。 本調査研究では、今まで把握できなかった検閲の具体的事例を、プランゲ文庫所蔵の広島県雑誌(マイクロフィッシュ版)482誌のうち226誌をとりあげ調査し、検閲指摘箇所を翻刻し、それまで抑圧されていた活字文化に対する欲望が一挙に噴出しかつてない活況を呈した地方の雑誌出版のエネルギーとそれを抑圧するかのような機能を果たした検閲との相克の一端を鮮明にすることができた。 また、検閲により指摘を受けた具体的な事例を調査翻刻する作業を通して、CCDの行った検閲の実質が、校正刷りでの事前検閲が行われた1947年12月までと、それ以降1949年10月までの事後検閲の期間とで変化していった様相をうかがうことができた。と同時に、検閲による指摘箇所に付された英文注記の可能な限りの再現を通して、GHQ/CCDの関心がどのあたりにあり、どのような判断基準を持っているかも明らかにした。 こうした検閲の実態はこれから次第に明らかになっていくものと考えられるが、戦後文学の出発期に「占領下の文学・検閲下の文学」といった項目を指定し、この時代の文学をトータルにとらえるべき視座を持つ必要があるように思う。
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