研究課題/領域番号 |
13610535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国語・中国文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 南戯 / 郭居敬 / 百香詩選 / 元曲 / 元刊雑劇三十種 / 雑劇 / 西蜀夢 / 単刀会 / 戯文 / 状元 / 百詠詩 / 元好問 |
研究概要 |
本研究は、中国近世の南宋から元の時代に発達した通俗文学と同時代の古典文学との関係をさぐり、さらにその背景について考察することを目的とした。この目的にそって、具体的には以下の三つの方面の研究をおこなった。 1 南宋における知識人層の増大が、同時代およびその後の元の時代の通俗文学にどのような影響をあたえ、またそれは具体的にどのように文学作品において表現されているかを研究した。特に南宋において顕著となる科挙の首席合格者である状元の社会の中でのさまざまな意味での地位の突出が、同時代の戯曲である南戯の主要なテーマとしてとりあげられている点に注目し、それを元代の戯曲作品と比較考察した。 2 研究者が新たに発見した元代の郭居敬撰「百香詩選」(龍谷大学図書館)の内容を検討し、そこに南宋以来の百詠詩の流行の影響がみられる一方、遼代の「十香詩」などとも共通する面が見られる点に着目し、あわせて郭居敬のもうひとつの著作として知られ、演劇など通俗文学にも大きな影響をあたえた「二十四孝詩選」との関係を考察した。「百香詩選」については、翻刻を発表する予定である。 3 元代に流行した戯曲である雑劇の最古の版本である『元刊雑劇三十種』の校訂と注釈作成の作業を、特に同時代の古典詩文との関係に留意して行った。これについても近い将来の発表を目指している。
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