研究課題/領域番号 |
13610559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
荒 このみ 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90119529)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ハイブリダイゼーション / ネイティヴ / ネイティブ・アメリカン文学 / 第二次世界大戦 / ナヴァホ / 文化融合作用 / レスリー・M・シルコウ / ルイーズ・アードリック / ネイティヴ・アメリカン / ネイティヴ・アメリカン文学 / ハイブリディティ(混血) / 戦争 / 砂絵 / アメリカ・インディアン / 文学 / 民俗学 |
研究概要 |
本研究の第一の目的は、日本において欠けている基本的図書・資料を収集することであっだが、現在、アメリカ合衆国においてもネイティヴ・アメリカン文学研究が盛んに行われ、絶版となっていた図書の復刻出版があり、比較的満足のいく収集ができたと考えている。1970年代以降のネイテイヴ・アメリカン文学を研究するなかから、今日のアメリカ社会における重要な現象としての「ハイブリダイゼーション」に注目した。ジェイムズ・クリフォ'ードが混血インディアンに見出している、「混成の、関係性の、発明性の」という三つの資質は、今日のアメリカ的特質として理解されうるもので、「ハイブリダイゼーション」を鍵概念として、アメリカ文化を問いなおすことの必要性を強く感じた。その結果、ネイティヴ・アメリカン文学論、「『儀式』におけるCultural Hybridization(文化的融合作用)」を執筆し、学会誌に発表した。「ハイブリダイゼーション(混血)」現象をアメリカ文化のなかで追求することは、本研究が狭い意味でのネイティヴ・アメリカン文学研究に終わることなく、大きなアメリカ研究の領域へと開いた展望を持っていることを証明した。これはこの基盤研究の大きな成果であった。三年間の基盤研究によって成就できたものは多かったが、それでもこれで十分とは言えないだろう。しかし、さまざまな機会(口頭発表・論文・エッセイ)を通じて、ネイティヴ・アメリカンに関する考察を深めることができたとともに、そのような機会を通して大きな刺激を受けたことは、特定のテーマに沿った基盤研究を推し進めた、好ましい結果であったと考える。
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