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グローブ座におけるエリザベス朝演劇の所作の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610566
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 英語・英米文学
研究機関京都教育大学

研究代表者

太田 耕人  京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40168935)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードThe Globe / Shakespeare / Elizabethan Drama / stage directions / The Rose / stage posts / trap door / upper stage / blocking / movement / letter scenes
研究概要

初演の形態(original staging)を分析するために、英国ルネサンス期演劇全般を対象とし、ト書きについてのデータベースを利用して調査すべき箇所を絞り込み、大英図書館で当時の戯曲を150冊あまり調べ、国内でもファクシミリを利用し、他に約100冊を検証した。
なかでも、「手紙の場面」のトポスの解明と、劇場の舞台柱やはね上げ戸の利用について検証をおこない、次のような考察をえた。
(1)Two Gentlemen of Veronaにおける手紙のシーンは、マーローやグリーンなど他の劇作家が書いた手紙の場面と共通性があり、手紙が小道具として利用された背景には、当時の手紙執筆の流行があった。この点は英国の大英図書館における16世紀の手紙判例集の調査で確かめられ、手稿本により劇作品の当該場面も確認できた。
(2)柱は1600年頃まで、俳優に場所や方向をしめす記号として用いられた。1610年前後には、人がかくれる物陰や、道具や捕らえた人を結わえつける場所として用いられるようになる。時代が下ると、さらにひねりがきいて、柱を人にみたてて、誓いやフェンシングの稽古をしたり、挨拶したりする。
(3)はね上げ戸は、舞台下の奈落すなわち地獄につながるという宇宙観的な意味づけがされてきた。しかし、幽霊・悪魔・魔女などの登場口や墓穴として、地獄と結びつく場合も多いが、地下室や階下など、単に物理的に下方をあらわす例がほぼ同数ある。喜劇では、地獄を意味することは少なく、ジャンルによって柔軟に利用されていた可能性が強い。
(4)古版本のト書きに、二階舞台の使用が明記されている場合でも、当該の劇団がある時期に用いた劇場やホールを考えると、二階舞台を利用せずに上演しなければならなかったであろう例がある。このことから、二階舞台の利用を見直す必要が確かめられた。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 太田耕人: "エリザベス朝演劇における柱の利用"演劇学論集. 41巻(未定). (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 太田耕人: "シェイクスピア劇の笑いと社会--『十二夜』をめぐるひとつの読み"シアターアーツ. 16巻. 41-45 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ota, Koji: "The Use of Stage Posts in Elizabethan Drama"Theatre Studies. 41. (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ota, Kojin: "Shakespearean Laughter and his Contemporary Society"Theater Arts. 16. 41-45 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 太田耕人: "エリザベス朝演劇における柱の利用"演劇学論集. 41巻(未定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 太田耕人: "シェイクスピア劇の笑いと社会--『十二夜』をめぐるひとつの読み"シアターアーツ. 16巻. 41-45 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 太田耕人: "劇的手法としての手紙"Shakespeare News. Vol.40 No.3. 40 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 太田耕人: "シェイクスピアにおける劇的手法としての手紙"関西シェイクスピア研究会会報. 第22号. 11 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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