研究課題/領域番号 |
13610590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
池内 正幸 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20105381)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ミニマリスト・プログラム / 判読可能性条件 / インターフェイス / 叙述 / 思考システム |
研究概要 |
主たる成果は次の通りである。最新のミニマリスト・プログラムの枠組みにおいて、narrow syntax、叙述理論と、認知・思考システムとの相互関係から判読可能性条件(legibility condition)/インターフェイス条件について迫ることを試みた。narrow syntaxにより構築された構造がTRANSFERによってΣに送られ、そこでそれに叙述解釈が施され叙述に関する意味表示がSEMインターフェイスに派生される。この「叙述」の意味に対応する認知システム側の対応物として、二つの可能性があることが分かった。まず、「概念階層における上位・下位関係」である。いわゆる概念に、上位(superordinate)・基本(basic)・下位(subordinate)範疇が存在する。典型的には、叙述における述部は概念上主語より上位にあると考えられる。例えば、Fido is a dog./A dog is an animal.つまり、概念間の上位・下位関係が叙述という言語関係の根底にあると考えられるのである。叙述はこのような概念間の上位・下位関係を表すための言語手段であると言える。第二に、Brentano(1973)による三つの心的活動のなかにjudgmentがある。このjudgmentは、categorical judgmentとthetic judgmentに分けられる。前者は、概略、the act of setting up an object in one's mindとthe act of affirming and denying the predicate of that subjectから成るとされる(Kuroda 1972)。このcategorical judgmentが、認知システムに属するものとすると、まさに言語における叙述に対応するものであると考えられる。
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