研究課題/領域番号 |
13610594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 早稲田大学 (2002) 明治大学 (2001) |
研究代表者 |
小林 富久子 (2002) 早稲田大学, 商学部, 教授 (00063751)
サトウ ゲイルK. (2001) 明治大学, 文学部, 教授 (20215784)
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研究分担者 |
河原崎 やす子 群馬パース学園短期大学, 助教授 (80341808)
平石 妙子 共立女子大学, 国際文化学部, 教授 (80060705)
小林 富久子 早稲田大学, 商学部, 教授 (00063751)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 日系女性作家 / アフリカ系 / 混血 / ハイブリッド / 異人種間結婚 / 日系人コミュニティ / 家族 / 多文化主義 / アジア系アメリカ研究 / 日系移民 / ジェンダー / 越境 / アジア系作家 / 多文化的書きもの / ハワイ / ネイティヴ / エスニック・スタディーズ / マイノリティ / 人種主義 |
研究概要 |
まず、初年度に研究代表者を務めた佐藤ゲイル(明治大学文学部教授)が、翌1年間、在外研究者としてハワイ大学で過ごすことになったため、第2年度目には小林が代表者となり、さらに新たな分担研究者として河原崎を迎えたことを断っておく。従って本研究は4人による共同研究ということにる。 初年度、佐藤、平石、小林は各々、ハワイ大、UCLA,カリフォルニア大バークレー校で1-2ヶ月滞在、本研究のテーマに関わる有力な資料収集を行った。2年度目には、平石がカリフォルニア大デイヴィス校とスタンフォード大で半年間滞在する一方、小林、河原崎もカリフォルニア大を訪問、それぞれ日系文学に関する最新の動向を掴みえた。そのうち、本研究に関わる最も大きな成果の1つは、小林と河原崎がともにロサンジェルス在住の著名な日系女性劇作家ヴェリナ・ハス・ヒューストンとカリフォルニア大リバーサイド校助教授の日系女性批評家トレーズ・ヤマモトとの長時間のインタヴューを実行したことである。両者とも自らのハイブリッドな生育過程で得られた多様で流動的な視点に基づき、きわめて越境的な執筆活動を進めている。特に、アフリカ系と先住アメリカ人の血を受けた父親と「戦争花嫁」として米国にきた母親の間に生まれたヒューストンは、自身がアフリカ系およびイギリス人男性との間に2度の異人種間結婚を経ており、それが彼女自身の意識や生活方法にいかに多様な視点をもたらしたかを縷々語ってくれた。ただし、両者ともアメリカ社会が必ずしも混血化を歓迎しているわけではなく、白人中心の「純粋さ」を保とうとする傾向が未だ根強いことをさまざまな例を引きながら強調していた。さらに注目すべきことは、そうした「純粋」志向を日系人社会も根強く保ち続けていることで、「ハパ」と呼ばれる混血の日系人たちを、日系コミュニティの活発化に貢献する存在として認めようとする姿勢が出てきたのはごく最近とのことであった。 現在、日本の知識人の間では混血を意味する「クレオール」や「ハイブリッド」といった言葉が流行中の感があるが、それを生きる当事者にとっては決して生易しいものではないことが彼女たちの言葉の端々にみてとれた。なお、ハワイ大学に一年間滞在した佐藤も初年度に集めた資料とともに、カリフォルニア在住の日系女性作家カレン・テイ・ヤマシタとハワイ在住の日系女性作家マリー・ハラとのインタヴューを寄せてくれた。 以上の成果に基づく本研究の成果報告書は、1)序論、2)日系女性作家・批評家4人とのインタヴュー、3)分析・考察と、3部構成で成り立つが、これによって従来家族やコミュニティに重点を置くことが多かった日系文学研究に新たな多様性をもたらしたとすれば、それに勝る喜びはない。
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