研究課題/領域番号 |
13610616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 拓夫 北海道大学, 言語文化部, 教授 (20091457)
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研究分担者 |
高橋 吉文 北海道大学, 言語文化部, 教授 (20091473)
吉田 徹也 北海道大学, 言語文化部, 教授 (80003531)
鈴木 純一 北海道大学, 言語文化部, 助教授 (30216395)
西村 龍一 北海道大学, 言語文化部, 助教授 (10241390)
堀田 真紀子 (掘田 真紀子) 北海道大学, 言語文化部, 助教授 (90261346)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | メタファー / テクスト / コミュニケーション / システム論 / 認知論 / 近現代ドイツ文学 / メディア / テクスト論 / 社会システム論 |
研究概要 |
本研究は、「テクスト」における「メタファー」という現象を普遍的な意味転換装置と捉え、その機能を「コミュニケーション」という現象の理論的な解釈に接続させること、また、近現代ドイツ語圏の思想・文学テクストにおける「メタファー」の特徴的な現われを具体的に検討することで、先に挙げた理論的な研究の妥当性を確認することを目的にした。4年間の研究によって得られた知見は多岐に渡るが、主たるものを幾つかのテーマに分けて挙げておく。(1)「メタファー」の意味転換機能の理論的展開について。様々な学問領域において重要な理論的展開をおこなう際に、メタファー的な意味の二重化作用を援用していることが確認された(例えばレイコフの認知論、情報工学におけるテクスト処理等)。これは「テクスト」の成立そのものが「メタファー」の意味転換機能と不可分であることを示唆しており、ブルーメンベルク、キットラー等の現代ドイツ思想家の問題意識と重なっている。(2)「メタファー」の「コミュニケーション」理論への接続について。本人が積極的に主張しているわけではないが、理論的関連性が極めて明確に認められるのがルーマンの社会システム論である。コミュニケーションを「情報・伝達・理解」選択の連続過程とする考え方は、意味論から言えばメタファー的な転換を基礎においており、「メタファー・テクスト・コミュニケーション」統一理論として最も説得力をもつ。(3)具体的なテクストによる理論のフィードバック。(2)と(3)で挙げた理論的な成果を、19世紀以降のドイツ語圏テクストによって具体的に検証する作業がおこなわれ、ゲーテからPopliteraturに至るまで様々な素材が「メタファー・テクスト・コミュニケーション」の関連で再解釈された。
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