• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

マルチメディアを用いたドイツ語圏の抒情詩と大衆詩の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610632
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 独語・独文学
研究機関中央大学

研究代表者

高橋 慎也  中央大学, 文学部, 教授 (60171493)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード抒情詩 / 歌詞 / シンガーソングライター
研究概要

本研究ではドイツ語圏諸国、特にドイツとオーストリアの打情詩サイトと社会批判的メッセージソングの歌詞サイトをWebサイトのコンセプト、デザイン、機能、情報発信方法などについて総合的に分析し、言語作品発信媒体としてのインターネットの可能性と問題点を明らかにしようとした。抒情詩サイトについては言語による詩の紹介と解釈、画像つきの詩人の紹介、音声による詩の朗読などマルチメディア型のサイトが増え、サイトに掲載される詩人と作品の数が増加していることが確認できた。また公的機関や大学による抒情詩のeラーニングサイトも次第に充実し、アメリカの大学ではプロジェクトとして抒情詩サイトを構築していることも明らかとなった。この種のサイトはWebデータベースによる検索システムを備え、詩のテクストページと詩人の解説ページに相互リンクを張るなどして情報の取得の簡便化が図られている点が特徴である。しかし詩を読むための媒体としてWebサイトが適しているかどうかについてはいくつかの疑問点が残る。最大の欠点は詩を読むことによって得られる「言語芸術体験」の希薄化である。また情報量が多すぎて読書体験の集中度が落ちることも欠点として挙げられる。さらに肉体的に見て目の負担が重いことも大きな欠点である。また日本人がドイツ抒情詩Webサイトを通して、ドイツ語抒情詩を受容する際には現状では技術的また言語的な困難が大きく、作品翻訳を備えた抒情詩サイトを日本で独自に構築することが必要であることも確認できた。社会批判的なシンガーソングライターのWebサイトについては、サイト数が現状ではそれほど多くない点が確認できた。これは静止画、音声、動画などによるマルチメディア型のサイト構築のためには専門的な知識が必要であり、抒情詩サイトの構築に比して技術的な困難が大きいこと、また著作権の問題が大きいことが主な原因であろうと思われる。社会批判的ポピュラー音楽作品については、歌詞のみならず音楽が占める価値も高いことから、音楽を伴った歌詞紹介が重要であるが、そのことは著作権を侵害することに通じてしまう。
以上のことから抒情詩の情報発信媒体としてのWebサイトは検索には適しているが、鑑賞には適しないことが指摘できる。また社会批判的ポピュラー音楽の情報発信媒体としてのWebサイトは音楽や動画が伴う場合には有効だが、歌詞のみの発信では打情詩サイト以上に効果が薄いということが結論として得られる。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 高橋慎也: "ドイツ文化に関するeラーニングシステムの可能性と課題"ドイツ文化. 58. 53-75 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋慎也: "オーストリアのフォーク音楽の国際性と国民性"日本独文学会研究叢書. 14. 26-36 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋慎也(編): "ドイツ語圏のポップカルチャーの国際性と国民性"日本独文学会. 59 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shinya Takahashi,: "Possibility and Problems of eLearning System on German Cultures"DOITSU BUNKA. Nr.58. 53-75 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shinya Takahashi,: "International and National Aspects of Austrian Folksong"Research Series of Association of German Literature. Nr.14. 26-36 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋慎也: "ドイツ文化に関するeラーニングシステムの可能性と課題"ドイツ文化. 58. 53-75 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋慎也: "オーストリアのフォーク音楽の国際性と国民性"日本独文学会研究叢書. 14. 26-36 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋慎也(編): "ドイツ語圏のポップカルチャーの国際性と国民性"日本独文学会. 59 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi