研究課題/領域番号 |
13610635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
高田 博行 関西大学, 文学部, 教授 (80127331)
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研究分担者 |
阿部 美規 富山大学, 人文学部, 助教授 (60324026)
中川 裕之 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10275000)
森澤 万里子 福岡大学, 人文学部, 助教授 (70279248)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 社会言語学 / 近世ドイツ語 / 現代ドイツ語 / コーパス分析 / 語順 / 関係代名詞 / ポライトネス / コロケーション |
研究概要 |
高田は、1800年頃の言語的日常を「社会語用論的」に把握する目的で、Adelungの『ドイツ語辞典』(1793-1801年)のなかの「親しい話し方」という概念を抽出し、それを「上品さ」と「礼儀正しさ」との関わりにおいて、当時の教養市民層の言語観を辞書記述から再構成することを試みた。これを2003年3月22日に、ハイデルベルク大学での国際シンポジウム『言語変化と社会変化』において口頭発表した。16世紀の都市言語と官庁語の関係を課題とした森澤は、官庁のテキスト及び異なる社会グループに属する書き手の私的テキストに、複数の競合する関係詞がどのように分布するかを調査した。その結果、16世紀前半では官庁とはかなり異なる方法で関係詞を用いていたグループ(「一般市民、女性」)も、後半では官庁のそれにより近づいた方法で関係詞を使用していると解釈できるデータを得た。阿部は、16世紀から18世紀までの期間に、同一人物が異なるテクスト種(公的テクストおよび私的テクスト)において語順(主文の枠構造)を使い分けているのか否かを明らかにする調査を行った。収集した用例(約2400件)の分析の結果、枠構造使用に関する差は認められ、特に、公的テクストにおいては枠構造の中に従属文がより頻繁に挿入され、結果として枠構造の規模が私的テクストにおけるより大きくなっていることが確認された。中川は、2002年9月28日に開催された日本独文学会秋季研究発表会で、「枠外化の再検討-転写前後の談話を手がかりに」と題して研究発表を行った。また、「話し言葉における枠外化と後域配置」に関する論文を阪神ドイツ文学会の『ドイツ文学論攷』第44号に投稿し、採択・受理された。
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