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インド中世後期の文学理論とりわけラサ論の展開にみる古典サンスクリット文学の伝統

研究課題

研究課題/領域番号 13610640
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 その他外国語・外国文学
研究機関東京外国語大学

研究代表者

水野 善文  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80200020)

研究分担者 MIZUNO Yoshifumi  TOKYO UNIVERSITY OF FOREIGN STUDIES, Faculty of Foreign Studies, Associate Professor (80200020)
研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードケーシャヴダース / 『ラスィク・プリヤー』 / ラサ論 / 詩論書 / 性愛理論書 / ケーシャヴ・ダース / ラスィク・プリヤー / サンスクリット / プラジ・バーシャー / ブラジ・バーシャー / ラスィク・プリャー / サンスクリット詩論書
研究概要

インド中世後期の、ヒンディー語とりわけブラジ・バーシャー方言によって文学理論を著した詩論家ケーシャヴ・ダース(1565-1617)の諸作品のうち、ラサ論を扱う『ラスィク・プリヤー』の読解および内容分析を中心に研究を進めた。中世の韻文作品で、しかも技巧も駆使された難解な詩節は読解に非常な困難を強いられ、全体を訳出することに多くの時間を要してしまったが、その作業を通して新たな知見も多々得られた。
まず、この『ラスィク・プリヤー』においては、文学理論すなわちサンスクリットで言うところのカーヴィヤ・シャーストラの流れのなかに、性愛理論書すなわちカーマ・シャーストラにおける伝承が流れ込んでいることが判明した。こうした融合はケーシャヴの特異点と言えるか否かは、先行するサンスクリットおよび近代語による同ジャンルの諸作品に当たってみるまでは断言できいないが、宮廷を中心とした文献伝承ひいては文化伝承の一つの姿としては注目すべきことである。性愛文献と文学作品との繋がりは、古典サンスクリットの時代から文献上にしばしば窺われることである(この点、別の機会に整理したいと思っている)が、性愛文献の記述が文学理論書に入り込むのは、極めて特殊な例と言えるだろう。
作品全般にわたり、諸項目の規定部分は非常に簡単に記述され作例でもって語るという傾向が強く、古典の文学理論書の体裁とはかなり異なることから、単純に比較することができないが、「女主人公の分類」などにおいては、14世紀の理論書『サーヒティヤ・ダルパナ』の規定方法と軌を一にしていると見なして良いだろう。
中世後期の文学理論書のなかに、古典の文学理論の枠組みを踏襲しつつ、新たな視点や記述の工夫が加えられていることを解き明かすことが出来た。

報告書

(4件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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