研究課題/領域番号 |
13610650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
藤井 文男 茨城大学, 人文学部, 教授 (40181317)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 言語類型論 / 言語普遍論 / クレオール化 / 統辞構造 / 言語系統論 / モン・クメール語族 / オーストロアジア語族 / Areal Linguistics / Arial Linguistics / 言語接触 / 統辞論 / チベット・ビルマ語派 / オーストロ・アジア語族 / クレオール / 言語変化 / 言語普通論 |
研究概要 |
本研究は、筆者が過表数年に亙って継続的に実施してきた、東南アジア地域で行なわれる、特に少数民族の固有語に関する一次データの収集と分析、そして当該言語の習得に供する語学書の編纂を中心とした研究活動の一環を成すプロジェクトである。これまでの研究と同様、各年度ともミャンマーを中心として数回、当該言語の話される地域に直接赴き、複数のインフォーマントにインタビューして現代語の口語データを採集し、収集されたデータから当該言語の統辞構造を解析してその類型論的特質を特定する作業を行なった。 本研究で中心的な研究対象となったのは、ミャンマーとタイを中心に"language islands"として行なわれるとされるモン語である。モン語はオーストロアジア語族に属すと考えられるが、この言語に関しては同族の他の諸語と同様、これまではkinship termsやbody parts等の言語学誌的、およびこれに依拠した系統論的な記述が中心の、言わば"19世紀的"な研究がほとんどだった。これに対し、本研究ではたぶん初めて、現代語の口語を中心に統辞構造の全容が把握できるだけの一次データを収集し、君語研究以外の領域に於いても、更には研究面に留まらず一般にも利用可能な形で提供できる語学書公刊のための基盤が整った。その出版自体は研究期間中には実現できなかったが、これを使うことで言語研究に限らず、モン族との接触に必要な必要最低限の実用語学的基盤が構築できるはずである。 狭義の言語研究面では、前研究や前々研究と同様、東南アジア諸地域で行なわれる、主に少数民族の固有語に関する類型論的研究上で必須となる文字表記とその転写法の基準化や類型論的記述パラメータの吟味を中心に、当該地域の諸言語を対象とした研究者間での一般言語学的情報交換に資するための作業を行ない、続くべき個別研究やより包括的理論研究の基盤を築いた。
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