研究課題/領域番号 |
13610675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 滋賀大学 (2003-2004) 阿南工業高等専門学校 (2001-2002) |
研究代表者 |
板東 美智子 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (40304042)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 時制形態素の意味構造 / 使役他動詞文 / 結果状態の含意 / 日本語心理動詞のアスペクト / 「しめる」の多義性 / 語彙概念構造 / 名詞句の特質構造 / Event Headedness / 動詞の多義性 / 動詞の語彙概念構造 / 使役動詞文の含意関係 / 形態素「た」の働き / 会話分析 / 時間表現 / 日本語心理動詞 / 語彙概念意味論 / レキシコン / 語彙のアスペクト / 文のアスペクト / 「た」 / 過去形 / 完了形 / 仮定法過去形 / テンス / アスペクト / V-ing形名詞 / 心理動詞 |
研究概要 |
・日本語のテンス形態素の意味構造と過去時制を持つ使役文の意味構造の包括的記述 結果状態をキャンセルできる読みをもついくつかの使役詞文が報告されているが、キャンセルの可/不可は、動詞の使役意味構造のどの部分に焦点が当てられているか(Event Headedness)という観点から説明がなされている。また、その結果状態をキャンセルする読みをテストするには文を過去形にする必要があることから、使役他動詞文のEvent Headednessと「た」の関連性を述べ、それぞれの意味構造を表すとともに、両者の関連性の形式化を行った。 ・日本語心理動詞のアスペクト的意味構造とその動詞を持つ文のアスペクト的意味構造の包括的記述 日本語心理動詞と共起する「に」名詞句と「を」名詞句の使い分けと、その動詞および文のアスペクトとの関連性を指摘した。また、共起する名詞句の特徴によって同じ心理動詞でもアスペクトが異なる現象から、レキシコンには実現可能なアスペクトの候補が記載されていることを仮定した。 ・多義派生の仕組みとその形式化 他動詞「締める」「絞める」「閉める」の意味的連続性が動詞の語彙概念構造と目的語名詞句の特質構造の組み合わせから生じていることを形式的に示し、レキシコンにおける「しめる」の多義性派生のメカニズムを提案した。 ・本研究の教育・語用論の分野への応用の試み 附属養護学校中学部の国語の授業の会話から時間表現に関するコミュニケーションギャップを観察し、その要因を時間の理解の難しさから生じている可能性を検討した。また、劇中のユーモア分析から、時間をもった文脈の解釈をわざと取り違えることによって生じるユーモアがあることを指摘した。
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