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多言語社会における言語戦争とその文化的意味

研究課題

研究課題/領域番号 13610681
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
研究機関東北大学

研究代表者

田中 継根  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (70011343)

研究分担者 藤田 恭子  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (80241561)
山下 博司  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (20230427)
藤原 五雄  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (40036348)
鈴木 道男  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (20187769)
佐藤 雪野  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (40226014)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード言語戦争 / トランシルヴァニア / ブコヴィナ / 在日コリアン / チェコ / 英語 / インド / 民族運動 / 多言語社会 / 文化摩擦 / 民族対立 / チェコの少数民族 / プーシキン / 反ヒンディー運動
研究概要

本研究は、本年度以下の各サプテーマで実績をあげた。
「ズィーベンビュルゲン・ザクセン人とハンガリー化、ルーマニア化」は多数の異なる政体に支配された植民地ドイツ人の言語保持努力の長い歴史に触れ、各政体の言語・民族政策に抗して自らの言語を保持した歴史を文字どおり言語戦争の歴史とした。「初期作品に見る金史良の文学世界」は、朝鮮人作家金史良の初期作品を紹介し、朝鮮知識人の反日感情と民族意識、それらの揺れと苦悩について論じた。「ルーマニア化政策とブコヴィナ文学の変容」は、ブコヴィナがルーマニア領となり、ルーマニア化に直面してから、その文学の重要な担い手同化ユダヤ人の、文化国民ドイツ人としての意識とウイーン志向の強まりを紹介し、彼らの表現主義受容、ブコヴィナ・ドイツ文化とその担い手への批判をドイツ文化への思い入れの裏返しとした。「チェコの初期民族運動とチェコ語の定期刊行物」は、チェコ語定期刊行物の出版状況を述べ、その18c末から19c前半の歴史はチェコの民族覚醒の歴史に重なり、ドイツ語刊行物の模倣に始まるチェコ語刊行物も、中央集権化・ドイツ化に抗して徐々に独自性を得て、民族運動の道具となったと指摘した。「日本における英語公用語化論と民族的アイデンティティの問題」は、日本はインドが英語に付与した役割に学び、「知識としての英語」から「コミュニケ-ションとしての英語」へと意識変革し、民族文化を異要素を自在に取り込み変容するものと捉えるべきだとした。
各研究方法・対象地域や時代は様々だが、どれも多言語社会における集団独自の言語が、当該集団の文化の保持伝達、また民族的アイデンティティの擁護強化の上で持つ意義を検証している。いずれにも民族・文化間の摩擦に占める言語の重要性への認識が著しい。事例研究を重ね、言語戦争を類型化し、文化の保持と伝達における意味を総合的に明らかにするのが次の課題である。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (19件)

  • [文献書誌] 山下博司: "インドにおける伝統思想と現代(二)"地域研究への招待(現代南アジア1). 169-187 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田恭子: "19世紀ブコヴィナの非ドイツ系ドイツ語詩人たち"東北大学大学院国際文化研究科編集. 10. 49-62 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田恭子: "ルーマニア統治下におけるブコヴィナ文学の変容"オーストリア文学. 19. 24-31 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤雪野: "チェコのロマの現状"JCAS.Occasional Paper no.14. series1. 39-44 (2002)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤雪野: "教員に関する国際比較試論(2)"東北大学大学院国際文化研究科編集. 10. 213-219 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YAMASHITA,Hiroshi: "Traditional ideas and the present age in India (2)"Introdutions to regional studies, South Asia. 1. 169-187 (2002)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] FUJITA,Kyoko: "Non-German Poets of Bucowina in 19. Century"Journal of the Graduate School of International Cultural Studies. No.10. 49-62 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] FUJITA,Kyoko: "Changes in Bucowina-Literature under the Rumanian Government"Austrian Literature. No.19. 24-31 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SATO,Yukino: "Romas in Czech today"JCAS Occasional Paper. no.14 series 1. 39-44 (2002)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SATO,Yukino: "International comparison of teachern (2)"Journal of the Graduate School of International Cultural Studies. No.10. 213-219 (2002)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山下博司: "インドにおける伝統思想と現代(二)"地域研究での招待. 49-62 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田恭子: "ルーマニア統治下におけるブコヴィナ文学の変容"オーストリア文学. 19. 24-31 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田恭子: "19世紀ブコヴィナの非ドイツ語詩人たち"東北大学大学院国際文化研究科論集. 10. 49-62 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤雪野(共著): "教員に関する国際比較研究"東北大学大学院国際文化研究科論集. 10. 213-219 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤雪野: "チェコのロマの現状"J CAS Occasional Paper. 14-i. 39-44 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤雪野: "チェコ史におけるマイノリティ"国際文化基礎講座. 8. 65-90 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木道男: "「郷紳」と「マイノリティ」のはざまで-トランシルヴァニア・ザクセン人の過去・現在・未来(?)-"国際文化基礎講座. 8. 1-20 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 田中継根: "プーシキンの多元性"国際文化基礎講座. 8. 21-34 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田恭子: "ハプスブルク帝国の遺産としてのプコヴィナ文学"国際文化基礎講座. 8. 35-64 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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