• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

タイ労働法における国際標準化と現実の乖離に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13620070
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会法学
研究機関立命館大学

研究代表者

吉田 美喜夫  立命館大学, 法学部, 教授 (70148386)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードタイ労働法 / グローバリゼーション / 国際標準化 / 法とと現実との乖離 / 労働法改革 / 労働保護法 / 労働団体法 / 協調的労使関係 / 労働法 / 国際労働基準 / 合同協議委員会 / ILO条約 / グローバル化
研究概要

「法と現実」との乖離を埋める課題は、法律学にとって古典的な課題であるが、タイのような経済発展を急速に進めている国の場合、この課題には2つの側面がある。1つは、国内法と現実との関係の側面であり、もう1つは、国際的な基準と現実との関係の側面である。とくに、グローバリゼーションが進展している状況の下では、国際的側面が重要である。
グローバリゼーションの視点からタイ労働法の動向を見た場合、労働団体法と労働保護法の分野で大きな違いがあるように思われる。労働保護法の分野では、98年の労働保護法の制定に見られるように、ILO基準との整合性が図られており、その意味で、国際労働基準との一致が追求されている。しかし、労働団体法の分野では、近年の労働法改革において労働組合の保護を強化する方向には向いていない。その理由は、グローバリゼーションの中で影響力を高めてきた企業家が、労働組合は国際的な経済競争を勝ち抜く上で障害になると評価しているからだと思われる。
では、現実の変化に対応し、「法と現実」との乖離を埋めるための労働法改革はどのような方向に向かうのか。1997年の通貨危機の経験を通じて、再度、伝統的な規範の評価が認められる。しかし、それは開発法制への回帰ではなく、協調的労使関係への回帰であるように思われる。その装置が1999年の労働関係法改正草案が新たに定めた合同協議委員会である。また、企業自体が大きくなっている条件の下で、むしろ交渉や協議を通じた労使関係の方が合理的だと考えられつつあるように思われる。さらに紛争解決手続を一層丁寧に規定しようとしている。このような労働法改革の帰趨は、タイ労働法が開発法制を清算し国際標準化を達成するかどうかを占うことになる。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "タイにおける女性労働者の法的保護"立命館法学. 275号. 268-322 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "グローバル化とタイ労働法の改革"中谷義和・安本典夫編『グローバル化と現代国家』(御茶の水書房). 162-188 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "タイ労働法"香川孝三・浜田冨士郎・大内伸哉編『グローバリゼーションと労働法の行方』(勁草書房). 214-229 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YOSHIDA, Mikio: "Sociolegal Status of Women Workers in Thailand"Ritsumeikan Law Review. No. 275. 268-322 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YOSHIDA, Mikio, Nakatani and Yasumoto (ed.): "Globalization and the Reform of Thai Labor Law"Globalization and the State. 117-144 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YOSHIDA, Mikio, Kagawa, Hamada and Ouchi (ed.): "Thai Labor Law"Globalization and the Future of Labor Law. 214-229 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "グローバリゼーションとタイ労働法の行方"香川孝三・浜田冨士郎・大内伸哉編『グローバリゼーションと労働法の行方』(勁草書房). 214-229 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "タイにおける女性労働者の法的保護"立命館法学. 275号. 268-322 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田美喜夫: "グローバル化とタイ労働法の改革"中谷義和・安本典夫編『グローバル化と現代国家』(御茶の水書房). 162-188 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi