研究課題/領域番号 |
13620074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
竹村 典良 桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (60257425)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 複雑性 / カオス / 非線形的 / 不確実性 / 自己組織化 / 相転移 / 多様体 / 偶発性 / 秩序・無秩序 / 予測可能性・予測不可能性 / 差異性 / 非線形性 / リアリティー / 複雑系 / フラクタル / 非線形 / 予測不可能 / 制御不可能 / 精神病 / 危険性 / ポストモダン / 線形 / コンフリクト / コンセンサス |
研究概要 |
あらゆるシステムは秩序と無秩序、予測可能性と予測不可能性の混交を基盤とする。複雑性と差異性に満ちた社会では、犯罪を統制し、規制し、社会を秩序付けようとする刑事司法の努力によっては日常生活に存在する無秩序の高まりに対処することができない。現実には、不確実性、無作為性、流動性等が人間の生活と存在の一部をなすのであり、法体系と制裁システムに非線形的な観念が貫徹されなければならない。 刑事司法システムのリアリティーは刑事司法システムの活動に本質的なメタファーと言語概念によって創造される。被疑者・被告人は、悪が犯罪と、不合理が犯罪性と、善が訴追とそれぞれ結合されることによって、法過程において本質的に恵まれない境遇に置かれる。法的構造・概念を主観的リアリティーとして捉えることにより、犯罪、とりわけ犯罪に対する反作用の構造に関する理解が深まる。複雑系理論は、高度に複雑なシステムは単純で線形的な分析においてモデル化することは困難であり、数百、数千の変数の相互作用を静的に分析することはほとんど価値が無い。カオス的システムは非線形的でダイナミックなリアリティーの表象である。社会的なものの領域は非線形的であり、予測不可能で、自発的で、創造的で、制御不可能である。これらのシステムの作動を科学レベルでより良く理解するために、新しい科学が必要であり、カオス理論はそれを代表するものである。複雑系の犯罪学は以上のような基本概念・方法を基盤として展開される。
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