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持続可能性指標の拡張についての研究と実証への適用

研究課題

研究課題/領域番号 13630002
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済理論
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大沼 あゆみ  慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60203874)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード持続可能性指標 / 純投資 / グリーンNNP / 遺産制約 / 世代合理性 / 純支出ストック / 利子ストック / 環境ビジネス / 持続可能な発展 / ネット・インベストメント / 水利権取引 / 財政政策 / 環境外部性 / 水利権の取引 / パレート効率性 / 開発と環境 / 動学的パレート効率性
研究概要

グリーン国民会計の持続可能性指標は経済動学の中で意義付けられてきた。まず、「グリーンNNP(NDP)」は、Weitzman(1976)の意義付けを基礎として、「持続可能な発展」の議論において中心的な役割を果たして来た。しかし、効用関数・非コンスタントな割引率・環境アメニティー・外生的技術進歩等の要因の導入に関して脆弱であることが知られている。一方、世界銀行で近年採用されている指標である「純投資」は、外部性も考慮した経済で適用することが出来ることが知られているが、功利主義による厚生的意義付けが与えられているだけであり、将来世代との厚生配分のあり方を規定する「持続可能な発展」の基準としてはより一般的な厚生関数により意義付けが行われるべきである。
本研究では、これらの二つの持続可能性指標について、それぞれ、従来とは異なる立場から意義付けを行った。グリーンNNPに関しては、「純支出ストック」および「利子ストック」を定義し、この二つの定義に基づき、最適経路上でグリーンNNPを導出する。具体的には、これら二つのストック和の利子から、このストック和への投資を控除したものがグリーンNNPであることが示される。さらに、この導出では、上に述べた諸要因が導入されても定義づけは変化しないことが明らかにされた。
一方、純投資については、次のような前提に基づき、一般的な資源の評価関数のもとで、以下のように純投資を意義付けた。各世代は次世代に対する資源遺贈制約を負っている。その制約のもとで自身の効用を最大化する。その結果、資源の時間を通じた変化率の符号が、必ず純投資の符号に等しくなることが導かれる。すなわち、純投資は、一般的な資源評価関数の下でも純投資と関連する。
以上は、理論的な持続可能性指標についての考察であるが、現実的な理解、すなわち環境保全と経済発展が両立するか、という観点から、実際のさまざまなデータをもとに論じ、持続可能な発展のためのシナリオを提示した。

報告書

(4件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 大沼あゆみ: "河川流域における最適水配分について"三田学会雑誌,NO.2. 96. 49-62 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐和隆光, 植田和弘編: "環境の経済理論「環境の新古典派的接近」"岩波書店(所収論文). 251 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細江守紀, 藤田敏之編: "環境経済学のフロンティア「グリーン国民純生産の再考察」"勁草書房(所収論文). 302 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池田三郎, 酒井泰弘, 多和田眞編: "リスク、環境および経済「環境保全と経済発展-両立は可能か」"勁草書房(所収論文). 234 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ayumi Onuma: "Optimal water allocation in a river basin"Mita Journal of Economics. vol.96,No.2. 49-62 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ayumi Onuma: "Neoclassical approach to the environment"Economic Theory of the Environment (Kankyo no keizai riron) (Sawa, T.and K.Ueta (eds)) (Iwanami shoten). (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ayumi Onuma: "A reconsideration of green national account"Frontier of Environmental Economics (Kankyo keizaigku no furontia) (Hosoe, M. and T.Fujita (eds)) (Keiso Syobo). (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ayumi Onuma, Takashi Saito: "Environmental conservation and economic development"Risk, the Environment and Economy (Risuku, Kankyo, oyobi Keizai) (Sakai, Y., S.Ikeda and M.Tawada (eds)) (Keiso Shobo). (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大沼あゆみ: "河川流域における最適水配分について"三田学会雑誌. 96巻2号. 49-62 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 池田三郎, 酒井泰弘, 多和田眞: "リスク、環境および経済"勁草書房. 234 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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