研究課題/領域番号 |
13630006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安藤 隆穂 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00126830)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 自由主義 / 自由 / 公共性 / 社会思想 / 経済思想 / 近代的自由 / 政治的自由 / 世論 |
研究概要 |
平成13年度において、社会思想史的方法によって、フランス自由主義の成立の概要を確定する作業をおこなった。平成14年度は、まず、経済思想史の領域に焦点を絞り、フランス自由主義の経済認識の基本的枠組みを明らかにしようとした。レドレルとコンドルセの経済思想を解読し、これらをフランス経済思想史に位置づける作業をおこなった。これを通じて、フランス自由主義の経済思想が、第1に、通説のように、重農主義に発するものでも、イギリス経済学の受容によって成立したものでもなく、18世紀フランス経済思想より内発的に発展したものであること、第2に、それは、ボアギールベールからグルネを経て発展した経済思想の系譜につながり、チュルゴによる重農主義の克服という課題をめぐって基本的な形を整えたものであるということを、見いだし得たように思う。この場合、フランス自由主義の経済思想は、市場の自由を軸としながら、そのダイナミズムに公共性を組み込もうとするものであるという点を特徴としてもつ。フランス自由主義は、経済学を「公共経済」と呼んでいるのである。この「公共経済」の枠組みについても、コンドルセとレドレルを中心に可能な限り解明した。以上の両年度の成果を結合し、社会思想史と経済思想史の両視点の総合によりて、フランス自由主義の歴史的性格を示すことができたと思われる.
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