研究課題/領域番号 |
13630126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
平敷 徹男 琉球大学, 法文学部, 教授 (60140977)
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研究分担者 |
平野 英一 九州産業大学, 商学部, 助教授 (90274878)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 日本の消費者 / 日本市場 / マーケティング・サクセス / 消費者の特質 / 限定好き / 新しもの好き / ブーム・流行好き / 本質と周辺 / フランスの消費者 |
研究概要 |
本研究を通じて、日本の消費者の特質とそのための分析枠組みが明確となり、また日本市場でのマーケティング・サクセス実現のための手掛かりが見いだされた。日本の市場の特性に関していえば、特に小売業について言及すると日本の小売業は世界的にも競争力が高く、卸売業・流通システムの多段階性というよりも小売業の市場への適応力、季節やイベントへの対応、消費者ニーズへの対応など多くの点で優れた点があるといえる。このため、外国の小売企業が日本市場でのマーケティング・サクセスを実現することは極めて難しく、日本企業との提携などの方法が必要となる。事実フランスの世界第2位の売り上げを誇るカルフール(Carrefour)は日本市場での事実上の撤退を余儀なくされた。カルフールの日本市場での失敗の一因としてマスメディアは日本の流通システムの多段階性により、低価格販売ができなかったことを指摘しているが、われわれの見解ではむしろ日本市場での単なる低価格販売は短期的には成功の可能性があるが、中長期的には失敗へといきつく可能性が高いと考えられる。日本の消費者が根本的に価格志向とはいえないからである。日本の消費者の根本的な特質は、(1)新しいもの好き、(2)ブーム・流行好き、(3)限定好きといった3つの特質に加えて周辺的な側面を重視することなどが本質的な部分として抽出された。そして、日本市場でのマーケティング・サクセスを進める上では日本の文化、社会、風俗、習慣等は当然のこととして、日本人消費者の心が常に変化し続けていっていることを踏まえつつ、その上で店舗や事業、商品・サービスなどビジネスの要素全体に関わるポジショニング、意味づけに独自性を持たせ差別化し、流行・ブームを取り入れることが必要だと結論づけられた。以上の事項を中心とする4年間(平成13年度から16年度まで)の研究成果を報告書としてとりまとめた。
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