研究課題/領域番号 |
13640024
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉野 雄二 岡山大学, 理学部, 教授 (00135302)
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研究分担者 |
石川 佳宏 (石川 佳弘) 岡山大学, 理学部, 助手 (50294400)
平野 康之 岡山大学, 理学部, 助教授 (90144732)
山田 裕史 岡山大学, 理学部, 教授 (40192794)
山形 邦夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (60015849)
宮崎 充弘 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (90219767)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 局所環 / 加群 / Cohen-Macaulay加群 / 退化 / 表現型 / Gorenstein環 / Auslander-Reiten quiver / Cohen-Macaulay |
研究概要 |
本研究で目標の一つとした可換局所環上のCohen-Macaulay加群の分類論に関して、それらの加群の間の退化の問題、及び分類論の一般化としてGorenstein次元0の加群の族に関する性質について大きな進展があった。 (1)退化の問題:一般に、退化の関係で加群の同型類の間には半順序を定義することができる。この半順序関係は、Bongartzが有限次元多元環上の有限次元加群の間に定義したHom orderと密接な関係がある。もし、Cohen-Macaulay加群の圏が有限型であれば、その半順序関係が、実はAuslander-Reiten列の退化によって生成されると予想される。これは退化という極めて幾何学的意味を持つ関係が、実はAuslander-Reiten quiverの組合せ論的性質から容易に計算できると主張するものである。そして、この予想が、局所環の次元が2の場合には、一般に正しいと証明することができた。また、局所環が1次元の時には、その環が整域であるという仮定のもとで、やはりこの予想が正しいと証明することができた。ただし、現時点ではこの予想が3次元以上で正しいかどうかは判明していない。これらの結果は、3次元以上の場合の考察を含めて、Journal of Algebra(2002年)に掲載された。 (2)Gorenstein次元0の加群:Gorenstein環上のCohen-Macaulay加群の分類論の一般化として、一般の局所環上のGorenstein次元が0の加群の分類がある。当所、これらの加群の族についてはCohen-Macaulay加群の族と同様の性質が成立すると考えられていたが、必ずしもそうでないことを例をもって示すことが出来た。とくに、極大イデアルの3乗が0となるようなArtin局所環については、Gorenstein次元が0であるような非自明な加群を持つための必要十分条件を与えることができた。さらに、そのような環については実際に連続パラメーターをもつ直既約加群の同型類の族を具体的に構成して、Gorenstein次元0の加群の族がcontravariantly finiteでないことがありうることを示した。この結果については、NATO Science Program, Advanced Study Workshop(ルーマニア、2002年)において報告を行い、Kluwer出版社から出版の予定である。
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