配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
この研究は,次の課題とこれに密接に関連する課題について,期間内に成果を挙げることを目標とした。 (1)Rees代数と随伴次数環のGorenstein性を判定する簡便かつ実際的な方法を開発し,その判定法に基づく豊かな具体例を提供する。 (2)随伴次数環のGorenstein性に関連して,Gorenstein局所環内の「優良イデアル」の理論を整備。充実させる。 既に,Gorenstein局所環内の「優良イデアル」に関する予備的な研究が完成した。次元dのGorenstein局所環(A, m)内のm-準素イデアルIは,その随伴次数環G(I)がGorenstein環であってa-不変量について等式a(G(I)=1-dが成立つとき「優良である」と呼ぶ。優良イデアルは,Gorenstein局所環内でパラメーター系で生成されたイデアルに次いで特殊であり,優良イデアルの分布状況と構造解析からは,基礎環A自身の構造に関する豊かな情報が期待できるが,体系的な研究は他に類例を見ない。分担者の協力を得て,優良イデアルの理論を深め,関連する問題の解明にも力を注いだ。 他に,関連する研究課題として,整閉イデアルとこれに付随する素イデアルの構造に関して,想定外の体系的な深い理論の可能性が見い出された。その応用として,Noether局所環内のパラメターイデアルとsocleに関する端麗な解析が可能となった。 2003年6月にはイタリアとポルトガルで,計2回可換環論の国際会議が開催される。出席して成果の発表を行うと同時に,海外に於けるこの分野の研究の進捗状況を探った。国内研究集会でも計3回の講演を行い,成果の発表を行った。
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