研究課題/領域番号 |
13640069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
久村 裕憲 静岡大学, 理学部, 助教授 (30283336)
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研究分担者 |
芥川 一雄 静岡大学, 理学部, 助教授 (80192920)
佐藤 宏樹 静岡大学, 理学部, 教授 (40022222)
加須栄 篤 金沢大学, 理学部, 教授 (40152657)
奥村 善英 静岡大学, 理学部, 助教授 (90214080)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ラプラス作用素 / 熱核 / グリーン核 / スペクトラム / ソボレフ不等式 |
研究概要 |
ノン・コンパクト・リーマン多様体あるいは境界付多様体上の解析的不等式とその多様体の幾何学的情報についての間の関係の解明を行った。具体的には、必ずしも凸とは限らない境界を持つコンパクト・リーマン多様体に対する解析的不等式であるintrinsic ultracontractive boundをDavies-Simonの手法を使い、その多様体の幾何的な量(リッチ曲率の下限、直径、境界の第二基本形式の上限、内部R-ball条件)により評価を与えた。また,そのためには、Hardy及びL^P Sobolev不等式をその準備として証明する必要があり、それも実行した。これらの解析的不等式は大変重要である。実際それらから、例えば、必ずしも凸とは限らない境界を持つ多様体のノイマン熱核の上限やディリクレ熱核とグリーン核の境界挙動、また、ディリクレ固有値問題の最初の固有値のギャップの下限等が分かるからである。 ノンコンパクト多様体についての成果としては、以下のことが分かった:一般に、完備リーマン多様体の上にはラプラシアンと呼ばれる微分作用素が定義され、そのスペクトルと多様体の持つ幾何的性質との間には密接な関係があり、多くの研究者により様々な角度から研究されている。特に、考える多様体がノンコンパクト、完備のとき、ラプラシアンの本質的スペクトラムはその多様体の無限遠の幾何のみに依存する。そこで、多様体の無限遠の近傍においてある測度に関して曲率の平均を考え、その平均量の無限遠での収束と本質的スペクトラムとの間の関係について考察を試み、Donnelly、及び、自らの結果を一般化した。 研究分担者の加須栄氏は、多様体収束とディリクレ形式の収束の関係を、佐藤氏はヨルゲンセン群の研究を、芥川氏は山辺不変量の研究を、また、奥村氏は、タイヒミュラー空間の大域解析的研究を行った。
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