研究課題/領域番号 |
13640104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
笠原 勇二 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (60108975)
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研究分担者 |
吉田 裕亮 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10220667)
小杉 のぶ子 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (20302995)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | タウバー型定理 / ラプラス変換 / ルジャンドル変換 / ブラウン運動 / 逆正弦法則 / Bessel過程 / 拡散過程 / Fenchel-Legendre変換 |
研究概要 |
・関数の漸近挙動は、そのLaplace(-Stieltjes)変換の漸近性質と密接な関係がある。その相互関係を保証する定理をTauber型定理という。本研究の成果としては、指数オーダーで変動する関数については、タウバー型定理は本質的にFenchel-Legerndre変換の逆問題であることを指摘するとともに、その逆問題が解けるための条件を求めた。必ずしも微分可能性が分からない関数を扱うのに有益である。 ・上記の結果の直接的発展ではないが、そのアイデアや手法は次の問題に応用されることが分かった。独立同分布の確率変数の和の極限は確率論の古典的な問題であるが、特に末尾確率が非常に大きな独立確率変数の場合は線形な正規化は不適当で、非線形な正規化をしなければならないことが知られている。このような場合は2次元ランダムウォークの回帰時間等に現れる。本研究で証明に成功したことは、そのような独立確率変数の和が順序統計量により漸近展開されることである。 ・ブラウン運動の正側滞在時間の分布が逆正弦分布になることはよく知られている。本研究では、ブラウン運動を拡張した一般の拡散過程について同様な性質を調べた。一般の拡散過程の場合に正側滞在時間を具体的に求めることは出来ないが、分布の原点付近での漸近挙動が、拡散過程のスピード測度の原点付近での漸近挙動と対応していることを昨年度までに証明したが、本年度はスピード測度が遠方にて指数オーダーで増加するような場合について正側滞在時間の漸近挙動を求めた。これは2次のBessel過程に近いクラスで、再帰的ではあるがほとんど一時的に近い境界的な確率過程であるという面白いクラスである。証明の主たる手段は指数型タウバー型定理で使われるアイデアである。
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