研究分担者 |
斎藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80249490)
中村 玄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50118535)
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
池畠 優 群馬大学, 工学部, 教授 (90202910)
片山 良一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10093395)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
1.導電方程式に対して,局所化されたDirichlet to Neumann mapから,境界での導電係数の値,およびその境界法線方向微分の値を(1)各点ごとに,(2)弱形式で,(3)フーリェ変換像で,再構成する公式を与えた。これは,導電体の表面のある部分において,電気変位と電流を測定することで,その表面近くでの導電率を決定するインピーダンストモグラフィーをモデル化した境界値逆問題に対する数学解析での1つの解答である.得られた公式は,境界面が局所的に平面であるとき,境界での導電係数とは独立に,導電係数の境界法線方向微分の値を再構成できるいう意味でも効率的である.さらに,極限変数を有限で打ち切った場合の各公式の誤差評価を与えた.一方,(2)の再構成方法は,導電率が細かに変化する場合に現実的方法であり,その数値実験を計画している. 2.組織異方性(texture)をもった弾性体に対し,非等方弾性体方程式を扱うStrohの定式化を基礎にして,境界面での変位と表面力との線形関係をあらわすSurface impedance tensorを,組織異方性の一次のオーダーまでの範囲で表示した.同様な手法により,残留応力と組織異方性をもった弾性体において,表面を伝播するRayleigh波の速度の分散公式を導出した.すなわち,残留応力と組織異方性によって生じる非等方性を,一次のオーダーまで考慮し,等方弾性体におけるRayleigh波速度からの摂動を,残留応力と組織異方性の一次式の形で求めた.この公式は,残留応力に起因するRayleigh波速度の相対的変化を表す音弾性公式を,包括的に含むものであり,さらに組織異方性が音弾性係数(acoustoelastic coefficient)に及ぼす影響を,明らかにするものである.
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