研究課題/領域番号 |
13640118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
太田 泰広 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10213745)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 非線形可積分系 / 双線形形式 / Painleve方程式 / Backlund変換 / 離散戸田格子方程式 / 非線形可積文系 |
研究概要 |
1.非自律非線形可積分二階常差分方程式系の研究において、前進後退非対称な系をいくつか発見し、それらに対する適当な従属変数変換を見出すことによって、方程式の分類、帰属を与えるとともに、さらに偶奇非対称な系へと拡張することに成功した。 2.Painleve解析におけるLaurent級数解の特異点構造と、離散発展方程式に対する特異点閉込め解析の特異点パターンとの関係を議論することにより、連続な時間変数に関する特異点と特異点閉込めにおける微小パラメータとの共通性を明らかにした。またその性質を利用して、離散系の中にひそむ隠れた無限小変換の対称性を見つけだす方法を定式化し、既知の系に対して適用してその有効性を確かめた。 3.非自律非線形可積分二階常差分方程式系において、適当な従属変数変換を導入することにより、線形化可能写像の場合であっても代数的エントロピーを正の値にできる場合があることを示した。これは従来信じられていたような、初期値に対する次数増大性による可積分性の判定分類に反する新しい例である。 4.離散Painleve方程式と、その解を係数にもつ一次分数変換からなる結合系を考え、そのクラスの三階可積分常差分方程式に対する初期値の次数増大性を調べた。その結果、一般に次数は三次で増大することが示され、特殊な場合として写像が特異点閉じ込め条件をみたすときには、次数増大が二次に逓減されることを見い出した。さらに同様の手法で、初期値の次数増大がN次で与えられるようなN階可積分常差分方程式を構成する方法を提出した。
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