研究課題/領域番号 |
13640215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
廣川 真男 岡山大学, 理学部, 助教授 (70282788)
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研究分担者 |
田村 英男 岡山大学, 理学部, 教授 (30022734)
佐藤 亮太郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50077913)
田中 克己 (田中 克巳) 岡山大学, 理学部, 助教授 (60207082)
廣島 文生 (広島 文生) 摂南大学, 工学部, 助教授 (00330358)
山田 裕史 岡山大学, 理学部, 教授 (40192794)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 非相対論的量子電磁気学 / 赤外特異 / 紫外特異 / パウリ・フィエルツ模型 / ネルソン模型 / パウリ・フイエルツ模型 / 場の量子論 / Nelson Model / spin-boson model / Wigner-Weisskoph model / Pauli-Fierz model |
研究概要 |
非相対論的量子電磁気学において、非相対論的に捉えた電子と量子化された電磁場を記述する模型(具体的には水素様イオン等を記述する数学的模型)であるPauli-Fierz模型にいくつかの物理的近似を施したNelson模型に対して、実際の量子電磁気学において原子の構造に現れるCoulombポテンシャルを持つ場合にNelson模型で赤外発散が起こることを証明し、さらに、この証明方法から赤外特異条件が赤外発散をもたらしたりもたらさなかったりする数学的メカニズムをCarleman作用素で特徴付けた。また、数理物理学でよく使われる有用なpull-through公式に対する作用素論における厳密な証明は本研究以前まで与えられていなかったが、本研究の結果として初めてこの証明を与えた。この証明を得ることで上述のCarleman作用素が定義可能となった。赤外発散が起こる数学的メカニズムは、このCarleman作用素の定義域とpull-through公式を詳しく調べることによりなされた。上述の研究結果により、Nelson模型に対しては赤外発散が起こるので、基底状態が存在しない状態空間を記述するFock表現から、実際の物理を記述し基底状態の存在する状態空間の表現への移行を行った。その表現上で赤外切断、さらには、紫外切断の両切断を取り除いた模型を構成し、さらに、その模型が基底状態を持つことを作用素解析的に証明した。 2次元空間上を動く相対論的粒子が特異性を持つAharonov-Bohm磁場と相互作用するハミルトニアンのノルム・レゾルベント収束を調べ、特異点における境界条件に付随する自己共役拡張に対して、どの自己共役拡張が実際の物理に適した表現であるかを調べた。
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