研究課題/領域番号 |
13640217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
平出 耕一 愛媛大学, 理学部, 助教授 (50181136)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 力学系 / Anosov写像 / 離散力学系 / 一様双曲型 / Anosov微分同相写像 / Axiom A微分同相写像 |
研究概要 |
本研究の目的は、Anosov微分同相写像やAxiom A微分同相写像の様な一様双曲型離散力学系を位相共役により分類することである。本研究代表者により、余次元1のAnosov微分同相写像の分類に関するFranks-Newhouseの定理の簡単な証明がすでになされていたが、本研究では高余次元の場合について研究を推し進めた。この場合、安定(不安定)多様体の次元は2以上であるが、この多様体を分割し余次元1の場合に帰着させる方法を新しく見出した。その方法はsmooth-ergodic theoryにあるのものに類似するが、今までに知られていたものはLyapunov指数によるもので、本研究で新しく見つけたものはそれとは大きく異なる。この研究結果は、力学系理論において重要な未解決問題である全てのAnosov微分同相写像の分類に、大きな糸口を与えるものであり、全てのAnosov微分同相写像はinfranilmanifold自己同型と位相共役であることが予想されるに至った。また、本研究では安定性問題との関連で、拡大的微分同相写像を考察し、微分同相写像全体の空間の中でその様な写像全体の集合の内部はno cycles条件を満たすAxiom A微分同窓写像であることが分かった。さらに、その集合の内部にない拡大的微分同相写像は、絶対値が1となる固有値のを持つ周期点を有しなければならないか、あるいは位相的Anosov微分同相写像であることを証明した。この結果は、微分可能性が高い場合の構造安定性予想とも関係しており、一様双曲型離散力学系の分類にとどまらず、今後の力学系研究の発展のための大きな進展が得られた。
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