研究課題/領域番号 |
13640255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 岡山大学 (2004) 東京大学 (2001-2003) |
研究代表者 |
吉村 太彦 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (70108447)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 宇宙のバリオン数 / 一次相転移 / トンネル効果 / ファインマン-バーノン形式 / 物質・反物質不均衡 / パラメータ共鳴 / 実時間形式 / 統計力学 / トンネル現象 / 宇宙の相転移 / 電弱相転移 / 電弱バリオン生成 / 宇宙バリオン数 / 宇宙論 / 電弱統一理論 / 環境効果 / 開放系の統計力学 / AdS / CFT対応 / 超弦理論 / Anderson転移 |
研究概要 |
宇宙初期現象の解明は、ミクロ素粒子物理学とマクロ宇宙物理学をつなぐ重要な課題として近年、いくつかの画期的な進歩が報告されており、いまや新たな境界分野が形成されつつある。本代表者は、このパラダイム形成の初期から、宇宙の物質・反物質不均衡の起源に関する提案を行い、この分野の進歩に深く関わってきた。ミクロ物理学と宇宙との関わりは、当初の予想を超えて広がりをみせ、上記の宇宙物質創成の起源に加えて、暗黒物質の起源、インフレーション宇宙の提唱など、宇宙物理の根幹に触れる問題を解決しつつある。 本研究はこのような状況を踏まえて、困難と思われてきた電弱理論におけるバリオン非対称性発生を再考慮すべく、宇宙の一次相転移のダイナミクスの解明を目指した。宇宙環境中での一次相転移は、トンネル効果が宇宙の環境中でどのように起こるのか、量子系の振る舞いとともに、バリアークロスの現象が環境との相互作用でどのように増幅されるかが焦点になる。第1原理から出発して、簡単な1次元量子系に結合した無限次元宇宙環境系との相互作用問題を、解明した。具体的には、熱平衡状態にある環境と相互作用のある、小さな自由度の系の挙動、特にこの系が1次元のポテンシャルで記述され、かつトンネル効果を引き起こしうる準安定状態にあるとき、トンネル現象が環境との相互作用により、どのように引き起こされるか、を実時間形式(Feynmann-Vernonの汎関数法)を用いて、量子力学の第1原理と矛盾しない定式化により調べた。その結果、バリアークロス現象が環境からのエネルギー流入によって促進される機構を明らかにした。電弱バリオン生成に関して得られる結果はまだ明らかでないが、その解明に向けた基礎的考えは整理されたと思われる。
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