研究課題/領域番号 |
13640275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
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研究分担者 |
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90183889)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 原子核乾板 / 最小電離 / 断層映像 / 感度評価 / 陽子 / π中間子 / オペラフィルム / 全自動解析装置 / 電離損失 / 荷電粒子識別 / パイ中間子 / ミュー粒子 / CCD / GD / FD |
研究概要 |
原子核乾板の性能は最小電離荷電粒子の飛跡が単位長さ100ミクロン当りに作られる銀粒子(グレイン)の数GD(30強)と、飛跡に無関係に存在する単位体積1,000立方ミクロン当りの銀粒子(フォグ)の数FDで評価される。飛跡を構成するグレインを高倍率の対物レンズでCCDカメラに結像させ、焦点を合わせる事でCCDには数ピクセルに及ぶ信号が認められる。最大の信号を出すピクセルをその粒子の位置として定義し、焦点面を変えながら映像を取り込むことで断層映像を得る。得られた映像から100ミクロン当たりのグレイン数を直接数える事で、感度評価が出来る。一方乾板面に垂直に近い角度で入射した粒子は映像が重なりあって見えるため同じ手法は使えない。 断層映像を飛跡の角度分だけずらし重ねると、その飛跡は同じ点に重なり、飛跡があればそこに信号のピークが現れ、ピークの情報からパルスハイトを定義する。求める範囲まですべての組み合わせ分ずらし、この原理を使って全自動解析装置が作られた。14年度に高エネルギー加速器研究機構のPSの1.2GeV/c正荷電ビームを富士フィルムと共同開発したフィルム型原子核乾板(オペラフイルム)に照射した。このビームは陽子とπ中間子が約半々混ざっているが、一枚のフィルムの各飛跡のパルスハイトを比べても違いは見えないが、29枚分のパルスハイト平均値を比べると明確に分離している。この解析には、全自動解析装置を使って行ったが、当該研究で作った装置でも原理的には同じ事が行える。 目標の一つであった解析装置の小型化は高倍率の顕微鏡を使うことで、人手で移動できる大きさにはなったが、手軽に何処でも測定できる装置にはなっていない。倍率を上げたとき、映像の質は照明の良し悪しで決まる為、小型ステージに見合った照明系の開発が今後の課題である。
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