研究課題/領域番号 |
13640290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
両角 卓也 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20253049)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | CPの破れ / 物質 反物質 / レプトジェネシス / バリオン合成 / ニュートリノ振動 / シーソー模型 / ヒッグス粒子 / CP対称性 / ニュートリノ / 物質反物質 / バリオジェネシス / 物質の起源 |
研究概要 |
宇宙の物質、反物質非対称性の起源がレプトン数生成のCP対称性の破れによって引き起こされるレプトジェネシスのシナリオを研究し、特にレプトジェネシスの基礎となるシーソー模型のCP対称性の破れの構造を明らかにした。さらに、低エネルギーのニュートリノ振動実験やニュートリノレス2重ベータ崩壊など、実験で測定されるCP対称性の破れと物質生成に関係するCP対称性の破れの関係を解明した。このことによって、将来のニュートリノ振動実験でミューオン型ニュートリノから電子ニュートリノへの遷移確率と反ミューオン型ニュートリノから反電子ニュートリノへの遷移確率の差をもとに、宇宙の物質反物質非対称性の大きさを理論的に予測できる可能性を指摘した。この予測と宇宙観測で得られる物質密度を比較することにより理論を検証できることを明らかにした。また、宇宙初期におけるヒッグス粒子を含む種々の物理過程を計算し、定量的な物質合成の理論計算をおこなった。 主な研究成果の詳細は以下のとうりである。 1.重いマヨラナニュートリノが2個ある模型を取り上げ、この模型が現在のニートリノ振動から来る制限(レプトン混合角度、質量差)を説明できることも明らかにした。さらに、バリオン数生成を説明するために必要なマヨラナニュートリノの質量の下限値を得た。 2.低エネルギーのCPの破れとレプトン数生成に寄与するCPの破れに相関がある場合を構成し、その相関を数値的に研究した。 3.レプトジェネシスの基礎となる模型であるシーソー模型のCPの破れの独立な位相の数を明らかにした。(重いマヨラナニュートリノが2個の模型で3、3個の模型で6など)さらにその内レプトン数生成に関与するCP対称性の破れの位相を同定した。
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