研究課題/領域番号 |
13640300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
石川 壮一 法政大学, 自然科学センター, 教授 (50184479)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 少数核子系 / クローン3体問題 / 3体力 / 核子-重陽子散乱 / 核力 / ハイペロン-核子相互作用 / テンソル力 / クーロン3体問題 / 荷電対称性 / クーロン力 / 核子間相互作用 |
研究概要 |
1.3核子散乱における3核子間力の研究 核子-重陽子散乱振幅のスピン空間での構造を調べ、核力のスピン依存成分の情報がより直接的に得られる偏極観測量の組み合わせを求めた。そして、結合エネルギーや微分断面積の計算値と実験データとの間の系統的な不一致を解消するために導入された3体力のスピン依存性を調べ、3体力がどのようなスピン依存性を持つべきであるか検証を行った。 2.クーロン少数多体問題の研究 3体以上の量子系では、純粋クーロン問題の解析解は知られていないので、クーロン力が働く少数核子系の問題を解くことは容易ではない。我々は、「補助ポテンシャルの方法」と呼ばれる方法を用いて、低エネルギー3体問題の高精度計算コードの開発に成功した。このことにより、低エネルギーでの陽子-重陽子散乱の解析を、クーロン力の取り扱いの曖昧さ無しに行うことが可能になった。この計算コードを用い、3核子系散乱における荷電対称性の破れの大きさを明らかにした。更に、クーロン力の働く4体問題の計算の定式化を行った。 3.ハイペロン-核子散乱における偏極量 核子間相互作用、いわゆる核力の問題、をバリオン間相互作用の一環としてとらえることは、自然のより深い理解に結びつくものと期待できる。我々は、今後、より高精度の実験データが期待されている、ハイペロン-核子(一般にはスピン1/2粒子同士の)散乱について、散乱の観測量と、ハイペロン-核子間相互作用、特に、スピン・スピン力、スピン・軌道力等のスピンに依存する相互作用、との関係を追求した。そして、これらのスピン依存相互作用の特徴を反映する偏極観測量の組み合わせを見出し、これまでに提案されているいくつかのポテンシャル模型を用いた数値解析を行い、現時点で存在する実験データとの比較を行った。
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