研究課題/領域番号 |
13640314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
明楽 浩史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20184129)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 量子ホール効果 / 非線形伝導 / 理論 / 熱流体力学 |
研究概要 |
ブレークダウン臨界電流以上の非線形領域および線形応答領域において、電子温度の空間変動と電流分布に関する理論的研究を行った。 [1]量子ホール系の流体力学方程式と電子温度の空間変動 ブレークダウン臨界電流以上の非線形領域における巨視的空間変動を記述する流体力学方程式を微視的な電子過程から導出した。導出された方程式により、十分長い試料について幅方向に電子温度の非対称な空間変動が現れることが明らかになった。電流分布も非対称な空間変動を示すが、この電流分布は量子ホール効果における対称な分布とは顕著に異なる。 [2]高電子温度領域における対角伝導率 ランダウ準位内局在状態間のトンネル遷移による対角伝導率の理輪値は実験値より1桁ほど小さいことを示した。 [3]線形応答領域における電子温度分布の量子振動 試料両端の電子温度差が量子振動を示すこと、格子温度が十分低い場合には電子温度差の符号が量子振動を示すことを明らかにした。 [4]量子ホール系の熱流体力学の理論 量子ホール系の電子温度・電気化学ポテンシャルの時空間変動を記述する理論を局所平衡仮定のもとで非線形領域も含めて構築した。この理論は[1]で提案した方程式を改善・一般化したものである。 [5]緩やかな閉じこめポテンシャルをもつ系のエッティングスハウゼン効果 線形応答領域において、電子温度のずれがポテンシャルの勾配に沿って空間的に振動することを示した。 [6]電流方向にポテンシャルの不連続性をもつ系のペルティエ効果と電子温度分布 線形応答領域において、ポテンシャルの不連続性に起因して電子温度に空間変動が現れることを示した。
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