研究課題/領域番号 |
13640342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大川 房義 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00107442)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 近藤格子理論 / 1 / d展開 / 高温超伝導 / 遍歴電子磁性 / 擬ギャップ / モットハバードの金属非金属転移 / 電子・格子相互作用 / マルチプルQSDW / アンダードープ領域 / 強相関電子系 / 遍歴電子反強磁性 / 超交換相互作用 / 近藤格子 / 遍歴電子強磁性 / flat-band模型 / band-edge模型 / multiple SDW構造 |
研究概要 |
本研究の遂行者は近藤格子理論を、独自に、開発してきた。銅酸化物における高温超伝導発見直後の1987年春に世界に先駆け発表したd波高温超伝導理論も、現時点から観れば、近藤格子理論の一つの応用である。この3年間の研究成果として、次の5問題について近藤格子理論を応用し成果を得た。(1)遍歴電子強磁性の理論:多バンド構造でHund結合が強い場合は、超交換相互作用が強磁性的になることを示した。分散関係に平坦なバンドがあり、そこにフェルミ準位があるflat-band模型、あるいはフェルミ準位がバンド端にあるband-edge模型の場合は、準粒子の対励起を仮想交換する過程から生じる新しい型の交換相互作用も強磁性であることを示した。これらの二つの強磁性的交換相互作用による、遍歴電子の強磁性の出現機構を明らかにした。(2)遍歴電子反強磁性体の磁気構造の理論:フェルミ面のネスティングが有効で秩序ベクトルとして同等なベクトルが複数存在する場合、少なくとも転移点直下では、multiple SDW構造となることを示した。磁気異方性が無視でき、かつmultiplicityが3より小さい場合、磁化の方向は互いに直交することを予言した。また秩序ベクトルが非整合の場合、必ず電荷密度波(CDW)を伴うこと、CDWの振幅には近藤効果が関与していることを示した。高温超伝導体で観測されるストライプ構造、crやCeAl_2でのSDWがmultiple SDW構造である可能性を議論した。(3)高温超伝導体の擬ギャップの理論:銅酸化物超伝導体の正常状態で観測されている擬ギャップが、超伝導揺動により準粒子に大きな寿命巾がもたらされるためであることを指摘した。4)高温超伝導体における新奇な電子・格子相互作用の機構:超交換相互作用がフォノンで揺さぶられることから生じる新奇な電子・格子相互作用を堤案し、銅酸化物超伝導体の正常状態で観測されている準粒子キンク構造とフォノンソフト化が説明できることを指摘した。(5)乱れた近藤格子におけるモット・ハバード金属・非金属クロスオヴァーの理論:銅酸化物超伝導体でホールドープ系と電子ドープ系での金属・非金属クロスオヴァーの非対称性が、乱れた近藤格子理論で説明できることを指摘した。
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