研究課題/領域番号 |
13640364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清水 克哉 大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (70283736)
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研究分担者 |
浜谷 望 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70156420)
小林 達生 大阪大学, 極限科学研究センター, 助教授 (80205468)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | リチウム / 金属-絶縁体転移 / 超伝導 / X線構造解析 |
研究概要 |
リチウムは理論計算によって約100GPaでペアリングを起こすことにより、金属-絶縁体転移の可能性が示唆されている。また、超伝導転移もT_cが70〜80Kにもなるのではないかと予想されている。高圧実験ではX線構造解析がされており約7GPaでbcc構造からfcc構造に、約40GPaでcI16構造に転移することが知られている。初年度の研究により、リチウムの高い反応性は低温に保つことで抑えられることが明らかとなった。引き続き30GPa以上の加圧にはさらに流動性を抑えるための加工がダイヤモンド表面に必要であることも判明し、次年度よりはダイヤモンド表面にくぼみをつける加工を施した。これにより30GPa以上の加圧が可能となった。 以上の技術開発の結果、30GPa以上でリチウムの超伝導転移を観測した。超伝導転移温度は圧力とともに上昇し、約48GPaにおいては単体金属としては最高の20Kにまで上昇した。この結果はNature誌および各新聞に掲載され、海外の研究者にも多くの関心がもたれた。本研究を通して、圧力発生のみならず高反応性などの克服してきた多くの技術的難点への対処は、高圧物理の長年の夢である水素の金属化や超伝導の可能性に追求に、少なからず寄与すると考えられる。
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