研究課題/領域番号 |
13640403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 義朗 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40226907)
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研究分担者 |
熊倉 光孝 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30324601)
藪崎 努 (薮崎 努) 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60026127)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | レーザー冷却 / ボース凝縮 / 光トラップ / Yb原子 / Yb分子 / 注入同期 / 蒸発冷却 / 半導体レーザー / ボース・アインシュタイン凝縮 / フェルミ縮退 / BCS / 量子統計 |
研究概要 |
本研究の目的は、レーザー冷却したYb原子を光トラップし、蒸発冷却を行うことにより、Yb原子のボース・アインシュタイン凝縮体を生成させることである。本研究により、超高密度光トラップ、ボソン・フェルミオン混合系の協同冷却効果の観測、光結合による超低温Yb分子生成、光トラップ中の高効率蒸発冷却などに成功し、以上の成果をさらに発展させて、本研究の目的であるYb原子のボース凝縮体を実現することができた。 光トラップ中の高効率蒸発冷却としてまず、用いていた真空チャンバーに、新たにピンホールを設けるなどの工夫を行って真空度等を改善することにより、トラップ寿命を数十秒にまで長くすることに成功した。さらに交差型光トラップの配置を重力の影響を考慮した配置に改善し、蒸発した原子が再びトラップされなくなるように工夫した。このような改良をおこなって光トラップ中の蒸発冷却を最適化することにより、位相空間密度を増大させることに成功し、Yb原子のボース凝縮体を実現することができた。また、蒸発冷却の振る舞いが、同位体によって大きく異なることも実験的にたしかめた。 さらに、光結合による超低温Yb分子生成;光トラップ中のYb原子に近共鳴な光を入射させることで、超冷Yb分子を生成することに世界ではじめて成功した。また、この生成スペクトルから1重項励起状態の寿命を世界最高の精度で決定することに成功した。また、前期解離現象などの興味深い現象を発見するとともに、散乱長が3nm以下であることを突き止めた。上記以外においても高出力連続UV光源の開発、位相差イメージング法の開発、光ピンセットによる原子の移動、のような開発を行った。
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