研究課題/領域番号 |
13640414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 文部科学省核融合科学研究所 |
研究代表者 |
堀内 利得 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 教授 (00229220)
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研究分担者 |
大谷 寛明 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (90332189)
石黒 静児 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (10193301)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 無衝突磁気リコネクション / エネルギー開放系 / 粒子軌道運動効果 / 低域混成ドリフト不安定性 / ドリフトキンク不安定性 / 外部駆動源 / 磁場反転配位 / 傾斜モード安定化 / 構想形成 / 電磁粒子シミュレーション / 自己組織化 / キンク不安定性 / 傾斜モードの安定化 / リコネクション解の還移 / 平衡配位の自己緩和 |
研究概要 |
2次元開放系での粒子シミュレーションモデルを用いて、外部駆動源の存在する2次元開放系における構造形成と無衝突磁気リコネクションの要因であるミクロスケール粒子運動論効果との関係を明らかにした。A)系の空間構造の時間発展の仕方に、「定常状態に緩和していく場合」と「間欠的に構造遷移を繰り返す場合」の2通りがあり、これらの分岐は、粒子運動論効果によらず、外部駆動源の空間スケールによって決まっている。B)定常リコネクションの場合、リコネクション率は外部駆動電場によって一律的に決まる。C)また、その場合、イオン軌道運動効果と電子軌道運動効果によって決まる2種類の空間スケールの異なる構造をもった電流層が形成される。D)無衝突リコネクションの誘発機構としては、「粒子慣性効果」は2次的で、「粒子軌道運動効果(メアンダーリング効果)」が支配的である。 これまでに開発してきた2次元開放系での粒子シミュレーションモデルを3次元開放系へ拡張し、上記課題を取り扱うことのできる粒子シミュレーションコードとして開発した。その結果、無衝突磁気リコネクションに関連した3種類のプラズマ不安定性が電流層で発生し、時間経過とともに、電流層の空間構造に変化を作り出すことを見出した。a)まず、シミュレーションの早い段階に、電流層周辺部で低域混成ドリフト不安定性が発生する。外部駆動源の存在により、空間構造を変形しながら中心部に伝播し、やがて、無衝突リコネクションを誘起する。B)磁気リコネクションの際に電流層に形成された磁気島が、下流領域に流れていくに従い、その内部に電流を蓄積することによりキンク不安定となり崩壊していく。C)磁気島構造が消滅した後、系は一時的に定常状態に移行するが、その後、低周波数モードであるドリフトキンク不安定性が発生し、電流層に平衡電流方向に空間構造が生み出される。 磁場反転配位(FRC)の運動論的平衡配位形成過程及び得られた平衡配位に対する傾斜モード安定化機構を、2次元および3次元粒子シミュレーション手法により解析した。その結果、A)高速のイオントロイダル流速が存在する場合、凹型形状となる電流配位が自発形成される、B)電子電流分布が凹型か凸型かによって、傾斜モードの安定性が大きく変化する。即ち、電子電流分布が凹型の場合,急激に傾斜モードが安定化される、C)磁気セパラトリックスの幾何学的形状が対称軸方向に偏長になるにつれ、傾斜不安定モードの発生する領域が局在化するようになり、成長が抑えられる傾向にある、ことが明らかとなった。
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