研究課題/領域番号 |
13640508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
志田 典弘 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (00226127)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 分子内水素移動反応 / 内部回転 / 高励起状態 / メチルマロンアルデヒド / 5メチル-9ヒドロキシフェナレノン / 反転二準位分裂 / 反応曲面Hamiltonian / 5メチル9ヒドロキシフェナレノン / スペクトル分解法 / 大振幅振動 / 反応曲面法 / トンネリングスプリッティング / 5メチルーマロンアルデヒド |
研究概要 |
本研究課題では、分子内水素移動反応とメチル置換基の内部回転との相互作用を理論的に解析した。この問題については、「内部回転の励起により水素移動反応が促進される」と言う特異的な相互作用が存在する事が実験により報告されているが、そのメカニズムや理由については全く明らかにされていない。 そこで本研究では、まずこのような問題を取り扱うための理論とコンピューターコードの開発を行い、5メチル-9ヒドロキシフェナレノン、メチルマロンアルデヒド、メチルトロポロン等の一連の分子に関してこの問題を応用し、そのメカニズムについての詳細な解析及び謎解きを行った。 開発した理論とコンピューターコードは、反応曲面法を複数個の大振幅振動を取り扱う事ができるように拡張したもので、その結果これまで不可能だった量子論を用いた定量的な解析が可能となった。 上述の分子への応用では、内部回転の励起により水素移動反応が促進されると言う実験結果を理論計算でも再現できた。更にそれらの結果を詳細に解析する事により、促進のメカニズムを解明する事に成功した。また実験では報告されていない内部回転の高励起状態を解析する事により、「内部回転の高励起状態においては励起により、水素移動反応が逆に阻害される」と言う新知見も得られた。本研究では、この阻害されるメカニズムの解明にも成功した。 これらの研究成果の一部は、平成13〜15年の分子構造総合討論会を始めとする学会、研究会等、或いは学術雑誌ですでに報告した。現在、統まとめとしての研究成果を学術論文にまとめ学術雑誌に投稿中である。
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