研究課題/領域番号 |
13640581
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
比嘉 充 山口大学, 工学部, 助教授 (30241251)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | pH応答性 / イオン / 輸送 / 両性荷電 / 制御 / 膜 / 記憶 / ベクトル |
研究概要 |
本研究では、外部刺激応答イオン素子のモデルとして、外部pHによりその荷電符号が正から負へと変化し、この状態をpH5.5付近の塩溶液において長時間記憶保持する新規なpH記憶両性荷電イオン素子の開発を検討した。そのため、まずポリビニルアルコールに2mol%のアクリル酸基を共重合組成として含むポリマーとポリアリルアミンをポリマーブレンドしてキャスト製膜し、160℃で熱処理後、グルタルアルデヒドで架橋することで、pH記憶両性荷電イオン素子を作製した。そのイオン素子をpH13、またはpH2の処理溶液に浸漬後、pH5.5のKC1溶液に保存しながら、所定時間毎にKC1溶液を用いることで膜電位を測定した。その結果このイオン素子は高PH処理(pH13)を行うと負荷電膜となり、低pH処理(pH2)を行うと正荷電膜となることが判明した。そしてpH5.5の塩溶液中でこの荷電状態を300時間以上も記憶保持した。またこのイオン素子のイオン輸送特性とpH記憶処理との関係をイオン輸送実験により検討した結果、このイオン素子は高pH処理を行うと、カチオン輸送がスイッチON状態になり、アニオンはOFF状態となった。逆に低pH処理ではアニオン輸送がスイッチON状態となり、カチオンがOFF状態となった。これらのことからこのイオン素子は非常に高いイオン選択的スイッチング特性を有していることが判明した。
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