研究課題/領域番号 |
13640612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
岸 浩 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (60042529)
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研究分担者 |
藤井 敏博 アネルバ株式会社, 真空ソリューション事業部, 技術顧問 (60109907)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 高速液体クロマトグラフィー / 質量分析 / 超音速分子線 / 表面電離 / 逆相HPLC / イリジウム / 白金 / アルキルアミン / 超音速分子加速 / 電子衝撃 |
研究概要 |
本課題では、高速有機化合物分子の表面電離法(HSI;Hyperthermal Surface Ionization)を高速液体クロマトグラフ/質量分析計(HPLC/MS;High Performance Liquid Chromatography/Mass Spectrometry)に応用する装置(HPLC/HSI/MS)の試作研究を行う。研究の概要は以下の通り。 (1)HPLC/HSIの検出特性の検討: 逆相系のHPLCでは、水、メタノール、アセトニトリル等の高い極性の有機溶媒を用いる。これらの有機溶媒はHSI法のイオン化用固体表面と相互作用して、検出特性に大きい影響を与える。研究前段において質量分離しない全イオン検出(HPLC/HSI)法を用いてこの検討を行った。HPLCの移動相と固体表面の組み合わせは、(i)水/イリジウム(Ir)、(ii)水/白金(Pt)、(iii)n-ヘキサン/Pt、(iv)メタノール/Ptで、(i)、(ii)を初年度、(iii)を第2年度、(iv)を第3年度に行い、以下のことを明らかにした。(1)HPLC移動相の流速は、μL/minの領域が、感度・ノイズレベル・バックグラウンドレベルの面から適している。mL/min領域は固体表面との相互作用が大きく不適当である。検討した全ての溶媒で同じ結果であった。(2)水/Ir系はアルキルアミンに対して約1.0C/gの感度を与える。(3)水/Ir系で、n-プロピルアミンの10pgを検出可能である。(4)水/Ir系のダイナミックレンジは約10^4である。(5)水/Ir系は、アルキルアミンに対して、水/Pt系より10倍程度高い感度を示す。(6)n-ヘキサン/Pt、メタノール/Ptの系についても、(1)〜(4)の結果と同様の検出特性を示し、これらの溶媒に対し、本法が有効であるとの結論が得られた。アセトニトリルはまだ検討していない。(Analytical Chemistry投稿中) (2)HPLC/HSI/MSスペクトルの測定: 装置のセットアップが完了し、各種操作条件の検討を始めた。操作条件として、(i)ノズル温度(分子の運動エネルギーに関係する)、(ii)固体表面温度、(iii)HPLC液体流速、(iv)溶媒の性質、などをパラメーターとして、(a)試料の検出感度、(b)バックグラウンドレベル、(c)ノイズレベル、(d)ダイナミックレンジ、等を検討している。固体表面はイリジュウム(Ir)、白金(Pt)を用いている。結果のまとめと投稿までには至っていない。
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