研究課題/領域番号 |
13650046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
井上 修一郎 日本大学, 理工学部, 助教授 (30307798)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 無相互作用測定 / 単一光子検出 / ファブリペロー共振器 / 量子イメージング / 単一光子 |
研究概要 |
ファブリペロー(以下FP)共振器を用いて高効率無相互作用測定を実現するためには、共振時の透過率および非共振時の反射率が高いFP共振器を作製しなければならない。これを実現するために、反射率が98.9%で吸収・散乱損失が10PPM程度の平面ミラーを用いてFP共振器を作製した。このFP共振器に、回折格子によってフィードバックをかけた線幅が1MHz以下の外部共振器半導体レーザからの光を入射することによって、共振時に93%の透過率を得ることができた。 次に、このFP共振器を用いて無相互作用測定を行うために、FP共振器の共振状態への安定化を行った。FP共振器を共振状態に安定化し、無相互作用測定を行うためには、外部共振器半導体レーザからの光を二つに分け、一方のレーザ光を共振器の安定化に用い、もう一方のレーザ光で無相互作用測定を行う。共振器安定化用レーザ光には、EO変調器によって1GHzの位相変調を施す。これをFP共振器に入射し、共振器の前面ミラーで反射された光を2乗検波した後に、変調周波数で復調した信号を誤差信号として、無相互作用測定用レーザ光の透過率が最大となるように共振器長(約4.3mm)を制御した。その結果、透過率89%の状態を安定に保つことができた。 最後に無相互作用測定用レーザ光を減衰させ、単位時間あたり10^6個の光子を共振状態に安定化したFP共振器に入射し、反射光子と透過光子の計数を行った。その結果、共振器内に物体がない場合には透過計数は328165であり、反射計数は89136であった。また、共振器内に物体がある場合には、透過計数は2747であり、反射計数は530835であった。よって、光子を当てずに物体の存在を検出できる確率、すなわち無相互作用測定の効率は88%となる。この88%とうい効率は現在のところ世界最高の効率である。
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