研究課題/領域番号 |
13650153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
浦 晟 長崎大学, 工学部, 教授 (40037825)
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研究分担者 |
中嶋 明 長崎大学, 工学部, 助手 (30108344)
川添 強 長崎大学, 工学部, 教授 (40253629)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | トライボロジー / フレッティング / 表面改質材 / マイクロスリップ / PVD / CVD / 亀裂 / 薄膜 / フレッテイング / トライボ損傷 / コーテイング薄膜 / フレッテイング亀裂 / 被膜材 / 被膜接着強度 / 真空蒸着 / 化学蒸着 / 溶射材 / CVD法 / PVD法 / トライポロジー |
研究概要 |
表面改質材の被膜強度について、そのトライボロジー特性のうちフレテイングによる表面被膜劣化の過程を系統的な実験室的実験を重ねていったものである。 本研究の最も大きな研究目的は振動下の様に、高い接触圧力の下で、繰り返しマイクロスリップを受ける表面改質材のフレッテイング損傷の進展過程を明らかにすることである。通常、フレッテイングは25〜50μmの微小振幅の繰り返しを受けた後、接触端面に微小な亀裂の形で発生し、その亀裂が表面上で平面的に広がって行くと同時に深さ方向にも進展していき、ついには破損に至るとされている。表面に被覆膜を持つとこの亀裂発生・進展挙動が如何様な現象を示すかは、亀裂進展機構を知る上からも関心の高いところであるが、本研究で実験に供した被膜材の内、被覆膜の薄い部類(膜厚1〜2μm)と被覆膜の厚い部類(約200μm)との間では損傷、特に亀裂の進展状況に顕著な違いが見られた。まず、薄膜、厚膜に係わらず表面改質を施していない材料と同じくフレッテイングを受ける条件下では接触端面に多くの亀裂を生じる。しかしその進展過程に薄膜と厚膜では異なった挙動を示す。薄膜では膜を介して受けた微小振幅のマイクロスリップは表面亀裂を生じた後、膜を突き抜けて深さ方向に亀裂が進展している。 一方厚膜では発生した亀裂は内部に向かって進展しているが、母材と被膜の境界まで亀裂は達しているが厚膜を突き抜けてはいない。母材と膜の界面はPVD膜,CVD膜などは接着強度が強く、膜と母材は一体物とみなすことが出来る。厚膜被膜は溶射によるものであるが、この両者の内部への亀裂進展の相違が単に膜厚の違いによるものか、被覆法の違いによるものかはさらなる実験結果に俟たなければならない。
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