研究課題/領域番号 |
13650195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
古屋 興二 工学院大学, 工学部, 教授 (80296780)
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研究分担者 |
佐藤 光太郎 工学院大学, 工学部, 助教授 (80252625)
吉田 善樹 (吉田 義樹) 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (80240836)
辻本 良信 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50112024)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 半没型プロペラ / ベンチレーション / 高速船 / 高推進力 / 水突入 / 振動 / 最適翼型 / 非定常 / 半没水型プロペラ / ウォターエントリー / 翼の振動 |
研究概要 |
半没水型プロペラは高速艇に使用される推進器の中では流体力学的に最も効率が高いと言われている。その理由は空気を巻き込んだ流において揚抗比(L/D)が極めて高い翼型がMarshall Tulin(1953)によって提案されている、2)半没型のため翼のシャフトを水面下につける必要がない、などの点が上げられる。しかしこのようなプロペラでは各プロペラ翼は1回点ごとに水中への突入・脱出を繰返すため、時によっては激しい振動が誘起されプロペラ構造に機械的な損傷を与える。そのため理論的には本半没型プロペラは80〜100ノットの高速を実現できるはずであるが、現在実用化されている速度は50ノット止まりである。上記Tulin翼型はそのL/D比を高く保つために先端がシャープでしかも、自由境界面と干渉しないために極めて薄いものでなければならない。このような制約のため本質的に半没型のプロペラ翼は機械的に強度が弱い。本研究では、これらの問題を二次元翼を用いた水中突入実験を基として究明した結果、以下のことが判明した。1)翼の機械的な振動数と自由境界面に生ずる波の振動数とはほぼ一致する、従って波の起因するところは表面張力液、や重力波ではなく、流体力学的に生じたものと推測される、2)ブレードの特徴的長さ、振動数、突入速度を基にしたStrouhal数は個々のパラメータを変えてもほぼ一定であることが判明した。実験数が未だ不十分であるが、この事実がより確実な現象であることが実証されれば、これらStrouhal数と船体の固有振動数との隔離などによって船体の振動などの問題が避けられることとなろう。今後これらの知見をもとにして、振動の原因の究明、翼型としてより機械強度的に堅牢でしかも高い効率を維持した半没水型プロペラの開発が期待される。
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