研究課題/領域番号 |
13650208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
阿部 豊 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (10241720)
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研究分担者 |
成合 英樹 筑波大学, 機能工学系, 教授 (70134210)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 微小重力 / 新材料製造 / 強力超音波 / 急速冷却 / 過冷却凝固 / 数値解析 / 制御 / 画像処理 |
研究概要 |
純度の高い溶融液体を、非常にゆっくり冷却させた場合、核の発生が抑制されて、溶融物は凝固点温度以下でも凝固しない過冷却現象が発生する。過冷却以下に冷却された溶融液体は、一旦凝固が始まると極めて速い速度で凝固することが知られている。沈降や浮遊あるいは対流などが発生するよりも速く凝固が発生することによって、均質で高品位の結晶が合成できることが期待されている。一方、溶融液体を空中に保持する無容器状態で、冷却する場合、やはり核の発生が更に抑制され、急速冷却であっても過冷却状態が達成される可能性がある。 本研究では、液滴の空間保持の手段として強力超音波の利用を考え、超音波によって空間に保持された液滴を急速冷却することで過冷却状態を達成できるか否かについて調べるとともに、一旦過冷却状態となった液体のどの位置でどのような速度で凝固が開始するかについて明らかにすることととしている。 申請者は、強力超音波発生システムを用いた気泡や液滴の浮遊・制御実験に成功しており、強力超音波発生システムを現有している。本研究においては、この既存施設に、過冷却現象が達成できるよう冷却システムを付加し、過冷却雰囲気中の空間に超純水の液滴を空中保持することができるような実験装置を作製した。実験においては、液滴を空間に固定した上で、所定の速度で冷却できるような実験が可能であるように実験設備を設計・作製した。また、過冷却雰囲気中でも、空間での液滴保持に最適な音場がテスト部内に形成できるような音響システムを新たに構築した。システムの構築に当たっては、低温での音場の形成に最適なホーンを、新たに設計・製作するとともに、音場中で浮遊状態にある熔融液滴の界面変更の挙動を計測するために、高精度レーザー変位計を用いが詳細計測を行った。 その結果、模擬流体を用いた実験によって、強力超音波によって形成された音場中に、高温液滴が保持できる条件範囲を同定するとともに、冷却過程における温度変化の計測を行うことができることを示した。
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