研究概要 |
【生成実験】内容積が500CC,耐圧1MPaの容器内の下部空間に過冷却水を,上部空間にプロパンガスを充填し,過冷却水を容器底部からポンプにより容器外へ導き,容器上部から容器内の気液界面に流入させた.そして,循環流量,過冷却度,圧力を変化させることによって,ハイドレート生成に及ぼす各種パラメータの影響を実験的に確認するとともに,生成ビデオ画像を収録した.ゲストガスにはプロパンガスを用いた.実験条件は,水循環流量Qは550〜950cc/min,水温Tは0.3〜0.9℃,圧力Pは0.4,0.45MPaである [1]生成範囲 Q=550CC/minではいずれの水温,圧力でも生成は確認できなかった.Qの増大につれ生成可能な過冷却度も低下し,950CC/minでは,すべての過冷却度について生成が確認された. [2]生成開始までの時間 (1)流量を固定した実験では,生成開始までの時間は,過冷却度の増大とともに低下し,その割合は次第に減少する.そして,過冷却度3.3K以上では生成開始までの時間は,過冷却度にかかわらず700Sec前後であることを示した. (2)過冷却度を固定した実験では,生成開始までの時間は流量が大きいほど短いことを明らかにした. 【微細粒子-水混相流の流動特性】 微細粒子-水混相流のクエット流れに関する数値解析を行い,(1)この流れでは,粒子濃度は一様にならず,濃度分布が形成されること(2)せん断速度により濃度分布の形状が異なること(3)せん断速度の増大に伴い見かけ粘性も増大し,非ニュートン流体の挙動が見られることを明らかにした.
|