研究課題/領域番号 |
13650239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
植村 正 関西大学, 工学部, 教授 (50067568)
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研究分担者 |
伊与木 茂樹 関西大学, 工学部, 助教授 (60098100)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 吸収式冷凍機 / 吸収式ヒートポンプ / 吸収式ヒートトランスフォーマー / 成績係数 / 調湿装置 / 塩化リチウム / エチレングリコール / 細菌 / 殺菌装置 |
研究概要 |
本研究は、水+エチレングリコール+塩化リチウム系の蒸気吸収式システムの性能特性を評価する場合などに必要となる基礎的諸物性値である物理的性質(密度、粘度、表面張力、溶解度及び蒸気圧)及び熱的性質(比熱及び混合熱)の測定を行い、これらの諸物性値を用いて、蒸気吸収式システムの理論上の性能及び動作特性を明らかにし、水+臭化リチウム系などのそれとの比較検討も行うことを目的とした。また、水+塩化リチウム系を調湿・殺菌装置として用いた場合の細菌数の変化などの測定も合わせて行うことを目的とした。当初の研究目的、研究計画に対して、以下に示すことが達成された。 密度、粘度、表面張力及び比熱については、種々の温度と濃度でそれぞれ測定し、実験式を作成した。溶解度については、種々の温度で測定し、変曲点を境にして三つの温度範囲に分け実験式を作成した。蒸気圧については、309.35Kから417.45Kの温度範囲で、5.0wt%から45.6wt%の濃度範囲で測定を行い、Antoine式でまとめた。微分稀釈熱及び微分溶解熱の測定を298.15Kで行って積分混合熱を求め、Redlich-Kister型の多項式でまとめた。本研究で測定した諸物性値を基にして、この三成分系を種々の型式の蒸気吸収式システム(一段式吸収式冷凍機、二重効用型吸収式冷凍機(並列循環方式)、第二種一段式吸収式ヒートポンプ、第二種二段式吸収式ヒートポンプ、デュアルサイクル及びハイブリッドサイクル)の作動流体として用いた場合の性能、特性などのシミュレーション解析を行い、他の系のそれとの比較検討をし、特徴を見出した。水+塩化リチウム系を調湿・殺菌装置として用いた場合の殺菌性について調べた。その結果、塩化リチウム水溶液は強い殺菌性を示した。また、この調湿装置は、抗生物質を使用せずに院内感染などを防止することができるため、病院や公共施設などには有用な空調装置であることがわかった。
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