研究分担者 |
阿部 俊之 愛知学院大学, 歯科補綴学, 講師 (80231116)
伊藤 裕 愛知学院大学, 歯科補綴学, 教授 (20139950)
藤本 英雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60024345)
中村 隆 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (40135314)
墨 温子 愛知学院大学, 歯科補綴学, 助手 (90329615)
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研究概要 |
高齢化と福祉社会へ向けて,より良い歯科医療を目指して,コンピュータなどの先端技術を応用した歯科治療への工学的支援を進めている.歯学は医学の一分野であると同時に工学の要素を強くもっている.それは、口腔内の再生しない欠損部を人工物で修復し,機能ならびに審美性の回複を図る必要があるためである.歯科の治療の大半が手作業で,職人的な技術と細かな繰り返しの訓練が要する.歯科医療において欠損した歯を修復して本来の機能を取り戻させる治療を補綴治療と呼ぶ.現在,補綴治療訓練はマネキンなどを使った模型実習を行っている.模型実習の問題点があり,それを補うために本研究では,人工現実感を利用した治療訓練システムを提案している.そこでは仮想環境と仮想患者を作成し,視覚情報と操作感覚の支援によりリアリティーを高めている.そこで,まずVRを用いた歯科治療訓練システムのハードウェアの構築を行い,コンピュータに仮想訓練環境(患者のモデル・歯形状モデル・操作用ツールなど)をWorldToolKitというソフトウェアにより構築した.そして,3次元入力データグローブおよび磁気センサによる直接操作できる様々な訓練ケースを作り上げ,立体視ディスプレイから自分操作の様子や危険の回避などの情報フィードバックできるシステムを構築した.操作感覚を伴った歯の切削は最も重要な訓練の一つであるため,力触覚の装置の利用とシステムの構築及び操作と対応した歯モデルの変形表現につてい研究と実験を進めていた.2年間を通して,人工現実感を利用した視覚のみではなく,歯の切削も実現した歯科治療訓練システムの構築を行った.
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